2026年がスタートしてから3ヶ月間は、時代の変化が大きいせいなのか、アトリエをオープンして30年になるという節目の年だからなのか、自分を試されるような濃厚な日々を過ごし、無事に走り切ったような感覚があります。
そして4月に入って、心がまた新たまったようにも感じています。
画像は、お客様からのオーダーで製作中のアイテム。(上質なコットン独特の香りがとても懐かしいです)
広尾1丁目にあった素敵な建築の一軒家の中の一部屋をお借りして始めたルーチェですが、明確なコンセプトやビジョンなども持たないまま、信頼して下さった沢山のお客様や、助けてくださった方々のお力のおかげで今があると確信しています。
ウエディングドレスのお仕事は、白という性質上や繊細な素材使いが多く、特別に細かな心配りが求められます。
挙式を迎える準備(お支度)は、とてもデリケートな作業ですし、挙式後の片付けやメンテナンスも一つ一つの細やかさを淡々とこなすことに尽きます。
元々は不器用で大雑把な性格の私ですが、だからこそ一つ一つの工程を人一倍大切に積み重ねてきて、今もまだ精進中だと感じています。
ウエディングドレスのアトリエを30年続けて、こんなもの作りをしていきたい...という自分なりのビジョンが見えてきた気がします。
・素材のゆらぎや心地よい風を感じるようなシルエット
・過度な装飾に頼らず、カッティングの美しさで語るデザイン
・移り変わる空の雲や木漏れ日のような、光に自然と溶け込むような優しい着心地
・一見シンプルに見えて、素材や質感、ディティールにこだわりが込められたものづくり。
言葉にするまでは時間がかかってしまったけれど、アトリエオープン時、もしくは洋服作りを学び始めた頃からの願いだったかも知れません。
20代前半の頃、イヴ・サンローランのオートクチュールのアトリエで見習い経験で本物に直に触れられたこと、近藤れん子先生から直接立体裁断の手ほどきをしていただけたことなども、今に至るまでの奇跡のような出来事の連続だったと感じています。
洋服作りを学んでみたい、と一番最初に洋裁を教わった織田学園の夜学部の先生方、進路の先生、学園長の織田稔子先生にも毎朝お礼のお祈りをしています。
下の2枚の画像はディオールの写真集 「Dior in bloom」より
植物の流れるような曲線や直線の美しさは、ずっと眺めていても飽きない、デザインのお手本です。




