ふり出しに戻った制作も、おかげさまで解決の糸口を見つけたような発見があり、地道ながら進んでいます。
↓↓写真はイタリア製シルクサテンオーガンジー。
本当に良い素材を手にとった時は、心に馴染むような手触りと光沢感にうっとり。つい気持ちが高まります。
指先の感覚だけで組み立てた布は、程よいフィット感とゆとり量が美しいシルエットの決め手になります。
感覚を頼りにたどった布から、現実的な紙へと起こしていく作業。
布でシルエットを作る作業はどちらかというと得意ですが、紙作業は苦手分野。修行のように粛々と進めるのみです。
専門学校夜学時代に、父から13万円借りて買った職業用ミシン、ヌーベル・クチュールスペシャル2。
学割で確か138,000円くらいだったかな...。
本体は全くもって元気なのですが、フットコントローラーが故障し、メーカーのブラザーでは取り扱いがなく、取り寄せが不可能とのことで使えなくなってしまった時期がありました。
もう一台のミシンを使っていましたが、針目の安定感と使いやすさが恋しくて、弟に応急処置のような修理をしてもらい現在も生き延びています。
「親のすねは、かじれるだけかじれば良い」とは私の恩師・近藤れん子先生がいつも笑いながらおっしゃっていた名言ですが、ハタチの頃の私は、まだ「これを職業にする!!」とか「好きなことを仕事にしたい」など強い意志も全くなく、ただ素敵な洋服を作ってみたいという漠然とした興味から学び始めたので、父に「職業用ミシンが欲しいから買って」とは言えなかったのです。
たぶん父は、お願いしたら喜んで買ってくれたと思うのですが、毎月1万円ずつ返していくのも楽しかったし、毎月父とのやりとりをしたりすることで忘れられない思い出にもなったので、今になっても良かったな...と思っています。
父や近藤れん子先生との思い出が詰まった道具で、お客様のご要望にお応えするお仕事をさせてもらえることが嬉しいです。
今日もブログを読んでくださってありがとうございました。
着物リメイク「Luce-Ninifuni」サイト
ウェディングドレス ルーチェ クラッシカのサイト
ウェディングドレス インスタグラム