サミアちゃんのご高説・エピローグ | 最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

最後の哲学者~SPA-kの不毛なる挑戦

このブログは、私SPA-kが傾倒するギリシャ哲学によって、人生観と歴史観を独断で斬って行く哲学日誌です。
あなたの今日が価値ある一日でありますように

「お転婆な方のお嬢ちゃんに顔まで殴らせるなんて、随分破格の待遇だったじゃねぇか?魔王の余裕だけじゃねぇだろ?」

「来るべき時…『黙示録戦争』が起きた時に…ね…。
きっとあの子達みたいなのが『人間側』のリーダーになるんじゃないかなぁって。」

「『運命の輪』を司るお前さんが言うなら信憑性が高いな。
だがいいのかい?『強きリーダー』が育つと俺達『悪魔側』の立場が悪くならねぇか?」

「あら、敵は強い方が楽しくない?それに黙示録戦争はあくまで『神側』との戦いだし、人間側があたし達に付く可能性もあるんだから♪
フフフ、今から楽しみだわ。
その時はベヒーモスもベルゼバブも本気出すかもね♪」

「そん時ゎ、俺もグラシャ・ラボラスとして忙しくなりそうだな?」

「あら、貴方はもう今から働いてもらわないと…。
ねぇ、グラシャ・ラボラス、あたしの仕事請けない?」

「『魔王レビアタン』が25位の俺を直々に指名とは光栄な。
ホシはやはり、お転婆お嬢ちゃんの…。」

「ええ、燿子ちゃんの実母に対するトラウマは彼女の成長の妨げになるわ…。せっかく父や姉との絆が深まったけど…。」

「と、すると…?」

「『栗原燿子の実母の愛人』をお願い。」

「なるほど…。それで実母が目を覚ましゃいいけどな…。
まぁ、宮崎妙子を悲しませない『殺し』ならお安い御用ですぜ、嫉妬の魔王様。」

「…遠くない未来にあんたが『ロ○コンの悪魔』に書き換えられそうね…。」

「冗談はさておき、20世紀の大量殺戮の時代で途絶えたと思ってたが、『真の魔法使い』が三人も生まれたことは『神側』にとっても喜びの種なわけだ。」

「ええ、知恵と愛そして勇気。砂の妖精の魔法が、本当の魔法使いを生み出したわ。」

「それを言うなら、少なからず俺達も加担したんだぜ?」

「加担したくなったのよ。過ちから立ち上がる力、夢を見る能力、分け与える喜び。人間だから出来ることだわ。」

****
(五年後)

「お久しぶりです燿子さん!」

「妙子ちゃん久しぶり!賢司の奴、妙子ちゃんを泣かしてない?あいつ無駄にモテるからね。」

「燿子ちゃん、周りが騒いでも僕は妙子ちゃん一筋だよ。」

「私は父さんの後継者として忙しいからねぇ。」

「三人とも久しぶりだな…。」

『サミアちゃん!その子は?』

「新潟の土が産んだ、世界で二人目のサミアッドだ。」

「僕、お名前は?」

「克浩でぇす!」