http://ameblo.jp/miumalovely/entry-11279142102.html
当方の打点と打者の能力についての見解について、以下のように述べています。
(引用開始)
このアメブロでも
熱狂的なlowverというアホな信者が、かつて「関係が無い(薄い)」というようなことを書いて
オレを批判していましたな(笑)
アホとしか言いようがないです。
(引用終了)
もはや当方を中傷するくらいしかないのでしょうか?
当方は、打点と打者の能力が「関係が無い(薄い)」などと書いたことはありません。
当方は、「打点」は状況依存性が高くチームの得点への寄与能力を評価するのには適切でないとは言いましたが、打点が打者の能力と関係ないなどということは言っておりません。2つの主張は全く異なります。
これにまともに反論できないのか、当方が言ってもいないことに対して誹謗中傷ときました。「藁人形論法」と呼ばれる詭弁の一種ですね。
当方は以下の記事でも、打点が打者の能力と関係することを前提に評価を行っているのですが、そんなことはお構いなしのようです。
http://ameblo.jp/lowver/entry-11225200758.html
そして、当方が氏に対して図星の指摘をするのに耐えかねたのか、最後には「二度としゃべるな」と来ました。
ほとんどお笑いの世界です。
さて、そんなイチローですが、6月に入って3番から外されました。
氏の指摘の通り、3番での「打点率」なるものを見てみると0.081と、昨年までの平均と同じ値でした。
氏はそれだけを根拠に、打点は打順に影響するということを否定していますが、そんなに簡単なものではありません。
以前、当方は上記記事中で「長打が従来と変わらなければ、そして年齢による劣化がより顕著化して来なければ打点率は0.106前後に落ち着くという予測となります」と述べました。
しかし実際は0.081と従来と変わらない値でした。
何が予測と違ったのか、きちんと検証してみましょう。
まずは、前回提示した2つの表を再掲します。
打数 | 打点 | 打点率 | |
---|---|---|---|
イチロー | 7456 | 605 | 0.081 |
ア・リーグ平均 | 859107 | 113821 | 0.133 |
打数 | 打点 | 打点率 | 打率 | 長打率 | IsoP | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
イチロー | 得点圏 | 1341(17.99%) | 486 | 0.362 | 0.333 | 0.382 | 0.048 |
非得点圏 | 6115(82.01%) | 119 | 0.020 | 0.324 | 0.386 | 0.063 | |
ア・リーグ平均 | 得点圏 | 216200(25.17%) | 84163 | 0.389 | 0.270 | 0.359 | 0.089 |
非得点圏 | 642907(74.83%) | 29658 | 0.046 | 0.266 | 0.356 | 0.090 |
2001年~2011年の値です。
今年のイチローの3番だった時期の成績を見てみましょう。
打数 | 打点 | 打点率 | 打率 | 長打率 | IsoP | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|
イチロー | 得点圏 | 51(24.29%) | 13 | 0.255 | 0.157 | 0.235 | 0.078 |
非得点圏 | 159(75.71%) | 4 | 0.025 | 0.308 | 0.409 | 0.101 |
いかがでしょうか?
以前の記事で予測した通り、打順が3番になったことによって、得点圏打数の比率が24.29%まで上がっています。ア・リーグ平均には届いていませんが、かなり近づいていることがわかります。しかしながら得点圏での打点率は0.362から0.255へと大幅に下がっています。一見してわかる通り、得点圏打率が.157と非常に悪い値となっていることが主な理由と考えられます。
一方非得点圏の打点率は0.020から0.025へとわずかながら上がっています。ホームランは少ないものの、IsoPが0.063→0.101と改善したことが要因と考えられます。
こうして見ると、今年に入って得点圏打率が異常に悪かったことが打点率に大きく影響していることがわかります。当然、チャンスで打てなければ打点率は下がります。しかし、同様に注目すべきなのは、得点圏打率がこんなにも落ちているにもかかわらず、打点率が去年までと変わっていないという点です。
おそらく、アンチイチロー諸氏は気に入らないのではないかと思います。これだけ得点圏打率が低いのに、何故昨年までと打点率が変わらないのか。
答えは簡単です。1番から3番になることによって、得点圏の機会が増えたため、得点圏打率が低くなっても打点率が下がらなかったということです。
これは、打点には機会と能力の2つが関連していることの表れです。
アンチの人は、打点は純粋に能力にのみ依存していると思いたいようですが、イチローの得点圏打率がこれだけ低いのにもかかわらず打点率が変わらなかったということが、逆にそれを否定する結果となっているのです。
6人目の世界のダイナマン氏は誇らしげに「打点があげられる、あげられないは打者の能力と大きく関係が有る」と述べていますが、当方はそれを否定したことはありません。
ただ、「打点があげられる、あげられないは打者の能力に関係するとともに、打順が回ってくる状況にも関係する」と考えているだけです。
数字を表面的にだけ捉えていては、本質が見えてきませんよ。