こんにちはニコニコ

きじねこです♪

ご訪問ありがとうございます。


お昼は暑いですがだいぶ朝晩は涼しくなってきましたねーニコニコ


読書の秋ってわけではないんですが、最近読んでみると面白かった小説がありまして。



坊っちゃんです。

 

 夏目漱石のあの有名な小説なんですけど、ちゃんと読んだことは無かったんですよね。


この冒頭の文しか知らなかったんですが、いざ読んでみると面白かったです。

ちょっとだけ主人公に憧れちゃいましたよ(笑)
この迷いがない性格。
何て言うか、主人公『坊っちゃん』のメンタルが強すぎて、羨ましい。
無茶苦茶な人なんですが、憎めない。
口は悪いし、たいそうひねくれているし、不器用な江戸っ子青年。
曲がったことが大嫌いで、確かに損ばかりするんだけど、自分が正しいと思った事もはっきりしているし信念もある。良い意味でも悪い意味でも純粋な人。

確かにあまり沢山の人に好かれるような性格ではないんですけどね。

いつも文句ばかり言っているし、『おいおい』とツッコミたくなる所もあるんですが、人をみる目はある。
そして転んだらただでは起きないタイプです。

回りに出てくる登場人物も個性的で解りやすくて『坊っちゃん』からの視点で繰り出す表現が面白いです。
主な登場人物にはみんなあだ名がついていて(ちゃんと名前もあるんですが、存在を忘れるくらい)、『赤シャツ』『山嵐』『狸』『野だ』『うらなり君』『マドンナ』(マドンナは坊っちゃんがつけたあだ名ではないけど汗)とか、なんじゃこりゃ?ですよ(笑)

そんな坊っちゃんが、ただ一人心を許す人物『清』という存在。

元、坊っちゃんの家の下女(お年寄り)だったのですが、坊っちゃんの父親が亡くなり、家を売ってしまったので、清とは一緒に暮らせなくなるんです。

大人になって、田舎の学校で教師の仕事を始めた坊っちゃんですが、色々と自分を陥れようと(ここがまた面白いんですが)する出来事が度々起こるんです。まっすぐな坊っちゃんは被害被りながらもめげません。時々清の事を思い出しては

『こうして田舎へ来てみると清はやっぱり善人だ。あんな気立ての良い女は日本中さがして歩いたってめったにはいない。』

と懐かしむシーンがあります。
親兄弟からも疎まれて育った坊っちゃんを子供の頃から可愛がってくれた唯一の理解者だったのでしょう。

清は坊っちゃんをよく誉めてくれていたようで坊っちゃんには、それがなんだかむず痒い感じでしたが、それでも
『ほめられるおれよりも、ほめる本人の方が立派な人間だ』
と何だかんだと清を尊敬している事ががわかります。

坊っちゃんは、親兄弟に疎まれてはいたけど、
『親父は頑固だけどそんな依怙贔屓はせぬ男だ。』
と父親をちゃんと見ているところは見ている、坊っちゃんの人間臭い人のよさがにじみ出ています。

特徴がはっきりしていて、小説で人物像を想像するのがちょい苦手なきじねこでもありありと人物像を想像する事ができました。


だからなのか、ストーリーが入り込みやすく解りやすくて痛快で爽快な気分であっという間に読めました(*^^*)

この時代の文豪の小説は難しそうだったんで、手を出さなかったんですが、すんなり読み終えて驚きました。
短編だったからよかったのかも?

でも、この小説を読んでて、とても印象に残る名言が沢山あって、読んでる途中、『うわー良い事言うなぁ』と思う文面が沢山ありました。

調べたらやっぱり、『夏目漱石名言集』みたいなサイトもあって、なるほどなぁと納得でした。

こんな言葉よく思い付くなぁと思ったし、ストーリー(ストーリーだけでも面白いけど)の中にピンポイントでグッと来る言葉を持ってくるなんてやっぱり文豪って凄いなぁと思いましたよ♪(*^^*)



他の作品も是非読んでみたいなと思います。