父の命日だったのです。

それで眠れなかったのかも。

意識としては忘れていても

脳は朧気ながらに憶えてるんだと思います。

今日はよく寝れました。

昨日、ヴァイオリン二重奏のミニコンサートに行ったら、

父が好きだったヴィヴァルディを何曲も演奏してて、

否が応でも思い出すハメになりました。

 

昭和真っ只中の思い出話です。

 

5歳くらいまでは、

父に、

コンサートや映画によく連れて行ってもらってました。

(私が6歳以降になると、父はほぼ単身赴任で家にいなかった)

時折おこるお風呂の不調時に、

お風呂屋さんに連れてってくれるのも父だった。

 

前にも少し書きました。

(忘れたワケやないよ)(笑)

↓映画の思い出も書きました。


コンサートホールや映画館に入る時も、お風呂屋さんに入るときも、

外はまだ明るくて、

でも、終わって出て来たら

いつもたくさん星が出てて、すっかり暗くなっててね、

不思議でたまらなかったのを憶えています。

 

お風呂屋さんからの帰り道には、

コカコーラの自動販売機があってね、

その頃はまだコーラって瓶でさ、

栓抜きが自販機についてたのよね。

私は父が蓋をプシュッて開けるのをワクワクしながら見てましたよ。

 

商店街の入り口にあったお寿司屋さんにもよく連れてってもらいました。

カウンターに小さな水路が流れていてね、

そこで指を洗いながら(手水という)、

握ってもらったお寿司を指でつまんで食べるの。

指を濡らしたらお米粒が指にくっつかないし、

ちょいと洗うこともできたのよ。

私は目の前をチロチロと流れる水が大好きで、

小川に見立てて小石や貝を置いた風情に見惚れて、

そんで、父の真似をして指先を少し濡らしてから

握りを崩さないように

そうッとそうッと食べるのが

とっても嬉しかったんだ…。

  先日、ご近所老舗のお寿司屋さんで

  流れる小川の形跡を見つけました!!

  ほぼ遺跡…だよね…。

  涙が出るくらい懐かしく、

  とっても嬉しかったですグッド!

 

父は子どもを引っ叩いた罪悪感から

あーいう所に連れて行ってくれてたのかなぁ

と思ったりしてたけど、

よく考えたら

イクメンのハシリやったんやん!(笑)

母が二人の子どもをみるのが大変で

父が休みの時に私を連れ出してたんやな

と今は分かる。

きっと母に「ご飯食べさせてから帰ってきて」

と言われてたに違いない。

でも、そやから、レストランとか連れてってもらえた。

 

お陰で、

私にはとても貴重な思い出です。

あの頃は全国的にブラックで、

週休1日・休日出勤や夜中まで残業、

なんてあたり前の時代やったから、

父はしんどかったやろけど、

若かった父(まだ30代やん!?)の笑顔と思い出が、

後々の介護で挫けそうになる私を支えてくれました。

そして、その間に父との確執まで修復されたんです。

だから、

頑張り続けた父を

今はほんとうに、有難く思っています。

努力家の父に手を合わせています。