その瞬間 その瞬間 言葉が喉に詰まり、心臓が止まりそうになった。信じていたものが崩れ去り、ただ呆然と立ち尽くすしかなかった。 視線はスマホ画面に向いているのに、見えているようで見えていない。脳裏では全く別の情景が流れている。 真実が迫りくる感覚。まさか、自分が…。落ち着こう、冷静に。荒れ狂いそうになる感情。それよりも、頭と体の間に白いもやが見える。何か得体の知れない物から引き離されていくようだった。