■カウンセリングサービス
の浅野寿和
です。いつもご覧いただきありがとうございます。
それでは早速今日のテーマです。
気を使い過ぎるより大切なこと
今回の内容は、僕が少し前にとても親しい友人夫婦、特に古い友人である男性と話していて、ふっと出てきた話の内容をモチーフに展開していきますね。
その内容は、友人が奥さんに気を使ったり、少しイラッとすることがある、というものだったんです。話の内容は概ねこんな感じ。
***
友人「最近、うちの嫁に気を使うことがあるのね」
私「そうなんだ?いつも明るくてしっかりした奥さんっていつも思うけど」
友人「彼女はすごく気を使うし背負う人でね。まぁそこが長所でもあるけど」
私「うんうん、いつも優しいよね」
友人「ただ、いつも家事でも仕事でも「そんなに頑張らなくていいんじゃない?」って言うのね。そう言うと彼女は「分かってる」ってこっちの話を流すわけ」
私「そうかー。頑張り屋さんならでは?気が済まないのかもね、きっちりしないと。頑張ってるねって認めて欲しいのかもね。」
友人「んーそうなの?でも頑張るのは良い事だけど、その割に時折、色々抱え込んで辛そうな顔してるしね。その姿はやっぱり気になるし」
私「一緒にいる君は切ないかもね。意外とそういう時って相手に何もできない時でもあって」
友人「そうそう。そんな時に彼女から「大丈夫」とか「分かってる」って言われるとちょっとイラっと来る・・・そう思う俺もダメだけど、時々ケンカになるね。俺も「何で分かってくれないのかな?」と思うしね・・・」
私「なるほどね。それだげ頑張ってくれる奥さんがいるって凄いことじゃない?君に迷惑かけたくないのかもね?」
友人「それは分かるけど・・・なんか難しいよな」
***
彼の許可をもらって書いているこのお話。ある意味聞くだけで深い愛情を感じるケースですが、今回は「頑張り屋さん」「気を使う方」が陥りやすいパートナーシップの罠について書いてみたいと思います。よろしければお付き合いください。
■人それぞれ「愛される秘訣」を自分なりにお持ちだと思うんです。
それらは、その人それぞれが考えだした「愛情表現」でもありますから、とても素敵なことですよね。
ただ・・・それがいつも上手く行けばいいんですが、そうではないケースが有るのも事実。
今回取り上げるのは、頑張り屋さんで何事もきっちりしたい奥さんと、それを見ていて心配しているご主人(僕の友人)というケースなんですけどね。
例えば、頑張り屋さんやとても律儀な方の中に、「何より人に迷惑をかけないこと」を気にかける方がいらっしゃいます。
カウンセリングの中でもお伺いするお話ですが「相手に気を使いつづける」「少しでも迷惑をかけたらいけない」「どんなコトでもキッチリやりきる」ことにある種のこだわりを持たれていらっしゃる方とお会いすることがあります。
コレは決して否定されるべきことではなく、そこまで頑張れること言うことは素晴らしいことですね。
ただ、どこかで「人に迷惑をかけるコト」=「いけないこと・ダメなこと」「愛されなくなること」「他人に攻撃される怖いこと」という観念が強くあると、これまたいろいろ問題が起きるんです。
この感覚が強くあって、その状態で長い間過ごせば過ごすほど「当たり前の感覚」や「義務」になることがあるんです。
何かしらの理由があって、もっと強烈な観念になれば「人に迷惑をかけたら孤独になる、大切なものを失う」ぐらいに思う方もいらっしゃいますね。
そもそも「人に迷惑をかけないようにする」ということは、感情や感覚的なもので言えば「ネガティヴさ」を一人で抱えたり、自分一人の力で処理しようと頑張ったり、ただひたすら我慢することでもあるわけです。
そこで・・・そんな姿を見ているパートナーって、どう感じるのでしょうか?という部分。
もちろんお互いに「人に迷惑をかけないこと」「何事も一人で頑張ること」が当たり前である男女が一緒にいる場合は、疑問にすら感じないことかもしれません。それでも寂しさは感じるかもしれませんけども。
そうではなくて、パートナーが頑張っているけど辛そうに見える時、それを見ている方としては・・・あまりいい気分がしないことが多いのかもしれません。
私たちにとって大切な人を目の前にして「何もできない」と感じると、とても辛い気分になりますからね。
■今回の僕の友人の会話から・・・
>友人「そうそう。そんな時に彼女から「大丈夫」とか「分かってる」って言われるとちょっとイラっと来る・・・そう思う俺もダメだけど、時々ケンカになるね。俺も「何で俺の言うことを分かってくれないのかな?」と思うしね・・・」
というくだりがあります。
ここでどうして僕の友人はイラッと来るのでしょうか?
この時の彼の状態では、パートナーが嫌いだからイラッと来ているわけじゃありません。自分の言うことを無理に聞かせようとしたいわけでもなさそうです。
僕は、彼が奥さんを大切に思うからこそ心配している、この思いを奥さんに跳ねのけられているように感じるからイラッと来るのだと思うのです。
もちろん彼の愛し方云々という部分も考えたほうが良さそうです。心配して不安になってイラっとするぐらいなら、相手を信頼してもっと大きな感謝を伝えることもできるでしょう。
ただ、彼は奥さんに「あなたの意見より私の思い(頑張りたい・きっちりしたい)を分かって」と言われることに、自分は何もできないという「無力感」を刺激されているとも言えるんですね。
きっと彼の奥さんも、彼の心配なり愛情は感じていると思うんです。だから頑張りたいと思うのかもしれない。
ただ、「人に迷惑をかけないこと」を強く気にされる方にとって、相手にわざわざ心配をかける、愛してもらうことが、そもそも得意じゃないというか、敬遠されることって多いんですよね。
相手に心配をかけたくない
相手の負担になりたくない
自分のために骨を折ってもらいたくない・・・。
心理的には罪悪感や無価値感、何かしらの怖れが強い状態になるとそうなってしまう(自分に愛情を向けられると申し訳ないと思う気持ち)のです。どこか心の中で「自分は愛されるに相応しくない」と感じている状態ですね。
だからこそ相手の好意や愛情に触れない。「もう既に分かりきったこと」にしてしまう。でも自分が相手に向ける気遣いは人一倍強い状態です。
その結果「彼の愛情を奥さんがキャッチしてること」が彼には伝わっていないとしたら・・・もうどこか当たり前になっているとしたら・・・。
彼はどうやっても奥さんを愛せば愛するだけイラッとするのかもしれません。
もし、こうして二人の関係性がこじれていくとしたら、こんな切ない誤解はないような気がしますしね。意外とこういうお話、恋愛でも夫婦関係の中でもお聞きするんですよ、僕はね。
■過ぎたるは及ばざるが如しという言葉があるように、たとえ良い意味での気遣いも、程度が過ぎると問題になるのかもしれませんね。心もすべてバランスが大切ですからね。
今回の場合は、自分の中にある「ちゃんとしなきゃ」「迷惑をかけちゃいけない」という観念が強すぎて乗り越えられず、身近な人の好意が感じられない、というパターンでしたけれど。
時にパートナーをアテにする、好意を受け取る、ちゃんと気持ちを伝える。
迷惑をかけないようにという思いの裏にある、あなたの本当の気持ち。
恥ずかしいだとか、迷惑かな?と思うかもしれませんけど、少しづつでもちゃんと伝えることができたら、もっと素敵なパートナーシップが手に入るかもしれませんね。
最後になりますが、今の友人夫婦はとても素敵な関係を築いていますので、念のため。
今回は以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。
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