コーヒーの実は収穫したあとに種=豆を取り出しますが、その実の部分は赤く熟すことからコーヒーチェリーと呼ばれます。
その部分を乾燥させ、粉末にした状態のものをいただきました。(PRではなく仕事のつながりで)
そもそもコーヒーの生の実を食べる機会は多くありませんし、今回のものは国産なので、そうなると更に希少です。
香りはほのかに甘酸っぱいのですが、味は甘みがあるわけではなくほのかな酸味と苦みが感じられ、たとえが浮かばない味。
ちなみに粉末にせずお湯で淹れると「カスカラティー」とも呼ばれるので、それだとピンとくる人もいるかも知れません。
そんなコーヒーチェリーのパウダーをお菓子に活用することができないか、というお話だったのでいくつか作ってみましたよ。
まずはシンプルなクッキー生地に加えてみました。
はじめは全体の9%あたり加えたら特徴がとても押し出され、ちょっと主張しすぎる仕上がりになりました。
それならガナッシュなんて合うんじゃないかな?と思いましたが、形は可愛いのに相性がいまいち。
(ただパウダーを分けてくれた方にはこちらのほうが好まれました)
その後数回試してみたところ、どうやら
・硬さが出やすい
・風味や色が強く出やすい
・甘さは控えめになる(やや苦みがあるため)
・焼き色がつきやすい(火が通りやすい?)
という特徴がある様子。
これが全てのコーヒーチェリーの乾燥粉末に適用されるかはわかりません。
品種も様々ですが、そのうえでも今回のパウダーをお菓子に使う場合は、全体の3〜4%で充分に色や風味は感じられるという結果になりました。
レシピも記録しておきたいと思います。
【材料】
約15枚(天板1枚分)
無塩バター 50g
粉糖 35g
コーヒーチェリーのパウダー 7g
アーモンドパウダー 8g
薄力粉 65g
牛乳 5g
【作り方】
①フードプロセッサーにバター・粉糖・コーヒーチェリーパウダー・アーモンドパウダー・薄力粉を一度に入れて切り混ぜ、さらさらになったら牛乳を加えて、粉気がなくなるまでパルス操作で混ぜこむ
②ラップに包んで20cmほどの棒状に成形し、再度ラップに包み直して冷蔵庫で2時間以上冷やす
③オーブンを170度に予熱。その間に約1.3cm幅にカットし、3~4cm間隔でオーブンシートに並べる
④予熱が終了したオーブンに入れて15分ほど焼き、側面と底面に程よく焼き色が付いたら焼き上がり
《手作業で生地を作る場合》
1.泡だて器や木へらでバターを柔らかく練り、粉糖を混ぜてよく馴染ませる
2.薄力粉とピスタチオパウダーをふるいながら一度に加えて、刻んだピスタチオも入れ、ゴムベラで切り混ぜる
3.ある程度混ざったら粉気があるうちに牛乳を加えて、更に切り混ぜながらまとめる
《保存・期限》
乾燥剤と共に密封して、常温で3週間程度が目安。
乾燥剤がない場合は早めに食べきる。