「99.9-刑事専門弁護士- SEASONⅡ」最終回感想 | 感想亭備忘録

感想亭備忘録

ドラマ、映画、小説について感想、解説、批評など。
願わくばたくさんの面白いコンテンツに出会えますように。

 

とうとう終わってしまいました。

本当に面白く見られました。

 

最終回、本格的に対立するかに思われた鶴瓶裁判長ですが、なんかヌルっと掴みどころ無く逃げられた感じです。真正面から対決を挑む斑目法律事務所の面々のたった一つの事実を追究するという信念すら自分のために利用する妖怪のような抜け目の無さが印象的でした。

 

斑目法律事務所の面々の噛み合わないようで噛み合っている変なテンポの会話は個人的には大好きでした。聞こえているのに聞こえてない風に何度も聞き返したり無視してみたり、うっとうしいと思う人もいるようですが楽しかったです。

小ネタも、多すぎるとの批判もありましたが、最終回に限って言えば事件解明の重要な手がかりにもなっていて楽しめました。

あ、プロレスネタは全くわからないのでスルーしてましたが(笑)

 

色んな雑多なネタを山盛り盛り込んでくるドラマでした。いちいち細部を詳細に気にする人にとってはしんどいドラマだったかもしれません。わかるところだけ反応してあとは背景として切り捨てる、ぐらいのスタンスがこのドラマの楽しみ方なのかも知れません。

 

登場人物たちは基本的に変化や成長をするわけではなく、おなじみの面々がおなじみのやりとりをする、その安定感、安心感がこのドラマの魅力のひとつでもありました。

ただ一人、尾崎(木村文乃)だけは変化しましたね。大元の性格は変わっていないのでしょうが、最初は内にこもりコミニュケーションも取らない堅い人物だったのが、終盤では的確に突っ込んだり、人が見ていても気にせず腹話術をやっていたり、束縛から開放されたような自由さを感じられました。

裁判官としてその責務を果たそうと力みすぎ、また裁判官としての常識に囚われ、事実を解明するという裁判自体の本来の機能を見失っていた彼女がそこから開放されることで、周囲とのコミュニケーションやプライベートのあり方にも変化が起きたということなのでしょう。

そういう意味で言えば今回のシーズン2は尾崎の成長物語という側面も強かったとも言えると思います。

 

シーズン3、ありそうですね。

まだ鶴瓶裁判長との決着もついたとはいい難いですし。本格的な対決が見られればうれしいですね。

 

あ、ちょこっと榮倉さんが登場されていましたが、もうちょっとなんかやってくれたほうがよかったような…顔出しだけでも嬉しいサプライズでしたけど。