久々の東京国立博物館である。
特別展「やまと絵-受け継がれる王朝の美-」を目的に訪れたが、
これまで特別な時にしか公開されていなかった「応挙館」が「TOHAKU茶館」として利用できるとのことで、まずは「花より団子」。
おお。金木犀の花が咲いている。ほのかに良い香り。
待つことなく、すんなりと入店できた。
随分涼しくなったが、うちわが。
円山応挙の障壁画のレプリカであるが、大変良くできている。
店内はこんな感じ。縁側席が人気。
お抹茶とお菓子。
お抹茶は「一保堂」、お菓子は京都の「菓匠たにぐち」のものだそう。
秋だなあ。
お抹茶の後は煎茶が出てくる。こちらも「一保堂」のお茶である。
午前中の仕事を終えてから東博に来たので、少し「ぐでっ」となっていたので、一息つけて良かった。
リフレッシュした気持ちで本館に向かい、まずは「総合文化展」へ。
「高秋霽月」 長野草風 大正15年(1926) 絹本着色
これが大正時代の作品か、と驚いた。モダンな感じではないか。
解説パネルには「高天に輝く満月と無数のちぎれ雲を描いた」とあった。
「東海道五十三次絵巻 巻九」 大正4年(1915) 紙本着色
横山大観・下村観山・今村紫紅・小杉未醒
「水口」 小杉未醒
「石部」 下村観山
「草津」 横山大観
「大津」 小杉未醒
「京」 今村紫紅
素晴らしい…「夢のユニット」という感じである。
こちらは10月22日までの展示である。
それぞれがそれぞれの持ち味を十分に出してあり、優しい雰囲気で肩の力を抜いて鑑賞することができる。もう一度見たい。
「秋草蒔絵角盥」 安土桃山~江戸時代(16~17世紀) 木製漆塗
このタイプの器具が絵画に描かれているのを見て、ずっと「これって…?」と思っていたが、ようやく実物を確認することができた。
解説パネルによると「角盥(つのだらい)は室内での洗面や化粧に用いた手水道具。本来は湯水を注ぐ「楾(はぞう)」と揃いで使用されました。側面の四本の角は、持ち運びの便を計り、手を差し伸べたときに袖が濡れないようにつけられたもの。」とのことである。
ふうむ。なるほど…。
少し速足で「総合文化展」を回ったが、特別展「やまと絵」会場へ。