東京ステーションギャラリーに行ってきた。

 

 

前期展示は5月14日までということで、急いで行かねば、と今日は午前に品川区で仕事だったため(ついでという訳ではないが)、その後JR線で東京駅まで出た。

 

大阪の日本画は、昨年2022年9月のサントリー美術館「美をつくし -大阪市立美術館コレクション」展で、かなり魅力を感じたので、本展覧会も大変期待していた。

 

とても良かったのが、生田花朝という女性画家の作品。

 

 

こちらの大きなポスターの「天神祭」(1935年頃 一面 大阪府立中之島図書館)

 

同じく天神祭を描いた「浪速天神祭」(昭和時代 一幅 大阪中之島美術館)

 

そして、高さ約20メートルの柱に提灯を約70個つけた大きく平たい櫓「だいがく」を描いた「だいがく」(昭和時代 一面 大阪府立中之島図書館)

 

いずれもお祭りの情景を描いた作品は軽やかで、楽しげで、活気があり、そして美しいと思った。

 

「泉州脇の浜」(1936年 一面 個人蔵(大阪中之島美術館寄託))

こちらは幅3メートルもある大きな絵で、浜辺の様子を描いた作品。

漁師が集まって何やら作業をしていたり、それを見物する女性や子ども、犬を散歩する人、荷物を天秤にして運ぶ人…、漁船なども描かれており、ずっと見ていたいような作品だった。

 

そして、生田花朝の師匠である菅楯彦の作品も素敵だった。

 

チラシの「阪都四つ橋」(1946年 一幅 鳥取県立博物館)

 

 

古き良き大阪庶民の生活を描いた「浪速風俗画」というジャンル。

菅楯彦の作品は透明感があり、温かみもあり、見ていて安心感があるというか、気持ちが良くなるのである。

 

北野恒富 「いとさんこいさん」(1936年 二曲一双 京都市美術館)

 

縁台の左側に、白い着物で寝そべる妹、右側に、黒い着物で座って微笑む姉。

着物の色は違うが模様は同じ、アザミのようだ。

右側の姉のやや下を向き、微笑んでいる顔がとても素敵である。

 

北野恒富の作品は、「美をつくし -大阪市立美術館コレクション」展でも魅力を感じた。

 

このほか、リストに印をつけたのは…。

 

中村貞以 「朝」(1932年 二曲一双 京都国立近代美術館)

 

幸松春浦 「魚游」(1945-62頃 一幅 個人蔵(大阪中之島美術館寄託)

 

星加雪乃 「初夏」(1940年 一面 大阪中之島美術館)

 

原田千里 「浅春」(大正後期~昭和初期 一幅 大阪中之島美術館)

 

池田遙邨 「雪の大阪」(1928年 二曲一隻 大阪中之島美術館)

 

美術館からの眺め。

 

 

JR東京駅。

 

 

私もここから列車に乗って帰宅した。

 

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せっかく東京駅まで来たので、「一保堂茶舗」の喫茶室「嘉木」で一休みした。

 

 

メニューに新茶があったので、新茶を。

うむ。美味しい。一煎目の旨味がたまらない。

 

 

お菓子は「塩芳軒」の「唐衣」。

京都の生菓子が食べられるのも一保堂の魅力。

中は黄身あん。