昨晩、読了。

本書は、著者が執筆した児童文学関係の書評、解説などを集めたものである。

 

物語のものがたり  (著)梨木香歩

 

2021年3月16日発行ということで、新しい!と思い図書館で借りた。

自宅で目次を見てびっくり。

 

第1章が「『秘密の花園』ノート」となっている。

この「『秘密の花園』ノート」は、2011年1月に岩波ブックレットとして発行されたものを読んでいる。

しかも、そのために光文社古典新訳文庫の『秘密の花園』まで読んでいるのだ。

 

読んだといっても10年以上前である。

 

きっと覚えていないだろうな、と思ったが、案の定、大変「新鮮」に、梨木香歩氏の『秘密の花園』の分析を読んだ。

 

そして、またまた光文社古典新訳文庫の『秘密の花園』が読みたくなった。

 

本書『物語のものがたり』の第2章には、スタジオジブリのアニメーション映画『借りぐらしのアリエッティ』、同じく小人が登場する『木かげの家の小人たち』や、『赤毛のアン』シリーズなどに関する作品の評などが掲載されていた。

 

こちらの作品も読んでみたい、再読したいと思った。

 

そして、著者の梨木氏、哲学者の鶴見俊輔氏、劇作家・童話作家の別役実氏による座談会の様子も掲載されている。

この座談会は2003年に行われたもの。(太字部分は本書からの引用)

 

会では「気配」について話されている部分があり、梨木氏が、

 

「ひたひたひたって、浸透圧のようにやってくる、その気配とか雰囲気とか、何かが這ってくる感じとかを、何とかして言葉という当てにならないものを使って作れないかなとは常々思ってはいます」

 

と話されており、私が梨木氏の物語が好きなのは、この「気配」が感じられるからだと再認識した。

 

この「気配」について、鶴見氏は、

 

「昔の日本の家というのは、一つの空間としてあって、どこで音がしても、それが気配として感じられる。(中略)だれもいないというと恐ろしいんですが、どこかで何か、音の感じがあると、存在がつながっているという感じがするんです」

 

と話している。また、別役氏は、

 

「言葉も音声ですから、音声としての言葉は気配とコミュニケーションする、だけど最近の子どもは、知的になればなるほど、言葉は字であるというふうになっている。感覚としてなかなか音声としての言葉が入らないから、気配の感受性を通じて言葉を受け取る必要もなくなってくるというようなことがありますね」

 

うむ・・・。音声としての言葉、字としての言葉。

これまであまり意識をしてこなかったが、ちょっと考えさせられるテーマだ。

 

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これは9月1日に撮影したもの。この日は暑かったように思う。

「笹屋伊織」の「涼の晴風」という小ぶりなゼリー

 

 

これは、りんご味の「金魚」。

このほか甘夏味の「朝顔」、マスカット味の「かに」、レモンゼリーがあって、全部で4種類だった。どれも甘酸っぱく、とても美味しかった。

江波冨士子氏のコップで冷たい麦茶を。

 

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そして、藝大美術館の帰りに桃林堂で求めた、こし餡入りの焼き菓子「崋山饅」。

 

 

暦の上では秋である。

温かいお抹茶も、そろそろ恋しくなってきた。

4月の「春に浮かぶ」高橋朋子陶磁展で求めた「翡翠金彩茶盌」。

 

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ずいぶん涼しくなって、9月3日(土)は、都立大学駅の「ちもと」まで散歩までした。

 

 

あれ?「ちもと」の包装紙って・・・。

こんな白地に紺の印刷で、水色のひもだったけ・・・この色合いもオシャレだが。

・・・藍色だったぞ。2022年5月の写真があった。

 

 

藍色の地に白、黄色いひも。

 

もしかすると、夏は白地で、そのほかの季節は藍色の地なのだろうか。

次回の包装氏に注目してみよう。

 

店頭に並んだお菓子は秋。

里芋!

 

 

お月見のイメージ。

 

 

秋、秋!

どんどん美味しいものが出てくる季節である!