今週はすこしのんびりムード。

ギャラリートークもあるし、五島美術館に行ってきた。

 

 

緑の色もどんどん濃くなっている感じである。

 

2年前のギャラリートーク「近代日本画の世界」と同じ学芸員の方が講師だった。

 

同じ雰囲気の講義の流れ。

まずはタイトルの「近代日本画の流れ」について、レジュメに沿って説明。

その後、主に本展覧会以外のお勧め作品をスライドで紹介された。

 

前回のこのお勧め作品で、横山大観の「生々流転」が紹介され、

「これは見ねば」とずっと思い続け、

東京近代美術館の「生誕150年 横山大観展」で、興奮して鑑賞した覚えがある。

興奮のあまり、図録だけでなく、付箋とマスキングテープまで購入したことはブロウでも紹介済み・・・。

 

今回の「近代の日本画展」。

 

私のお目当ては、伊藤小坡の「虫売」である。

2016年の「近代の日本画展」で展示されていて、すっかりファンになった。

 

山種美術館に、「虫売り」というタイトルの伊藤小坡が作品がある。

同美術館のツイートによると、

昭和7年の帝展に同じ主題の作品を出して人気となり、多くの制作依頼があったそうだ。

ほー。

確かに「伊藤小坡 虫売」で検索すると、他の作品もヒットする。

例えば、富士美術館の「虫売之図」など。

 

ちなみに、山種美術館蔵の「虫売り」は1幅の絵で、そこに兄弟と思われる子ども2人と、虫売りの女性、屋台が描かれている。

一方、五島美術館蔵の「虫売」は2幅で構成され、

左は兄弟と思われる子ども2人と上部に柳。この子どもの様子は山種美術館蔵のものと同じ雰囲気。

兄が自分の目線に虫かごを持ち上げて観察して、弟が「見せて、見せて」と言っているような感じ。

 

そして、右に虫売りの女性と屋台。これも山種美術館蔵のものと同じような。

虫売りの女性は、後ろ向きで顔は見えない。

袖無しの紗?の黒い羽織が透けて着物の柄や帯がうっすら見えているのも良い感じ。

屋台の屋根がとてもビビッドな市松模様で、目を引く。

 

このほか、

 

菊池契月の「光明皇后御影」、「古田織部像」も魅力的だった。

線描で描かれていた。

 

安田靫彦の「菊慈童」。とても色が美しい。

・・・描かれた童子の衣の模様が気になった。

何なんだろう。毛虫・・・?いや、きっとまったく違うだろうな。