暁天の星 (講談社文庫 ふ 69-1 鬼籍通覧)/椹野 道流
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 この作家さんは、「QEDシリーズ」の著者・高田崇史さんのHPで、何度かお名前を拝見しており、とっても気になっていた作家さんです

 どんな作品を書いていらっしゃるのか、全然知らなかったんですけど、高田先生つながりなら妖怪やオカルト系かな、と…

 この度講談社文庫で文庫化された作品も、シリーズ名が「鬼籍通覧」となっているので、「これは」と思っていました


 話の大筋は、「法医学教室の事件ファイル」ですね

 作者・椹野道流さんはお医者さんで、法医学教室に勤務しておられるのだそうで、記述は専門的且つ臨場感があります

 法医学教室新人・伊月崇と法医学教室助手の伏野ミチルが、解剖を担当した遺体を手懸りに事件を究明していくというお話です


 今回の事件は、電車による轢死体が伊月と伏野の勤務する法医学教室に運び込まれるところからスタートします

 遺体に残る気掛かりな点

 次に運ばれてきた車による轢死体にも、同じ痕跡が…

 伊月、伏野、刑事・筧が事件の真相に迫ります


 魅力的なキャラ揃いの本作

 事件を推理する行と、日常会話の行の緩急がついていてバランスがよく、難解な医学用語が出ていてもすらすらっと読めてしまい、大変面白かったです

 本作品は、ミステリーにカテゴライズしましたが、オカルティックな要素も含んでいます

 所謂「本格」ではないので、ご承知置きくださいね

 私は好きなタイプ

 『心霊探偵 八雲』とか好きな人は好きなんじゃないかな~