愚者のエンドロール (角川スニーカー文庫)/米澤 穂信
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 以前ご紹介した『氷菓』の続編です

 古典部シリーズ、というらしいです

 古典部というのは、神山高校で活動する部活動で、活動内容ははっきりしませんが、取り敢えず部誌「氷菓」を発刊し、文化祭に出すことを目下の目的にしています

 部員は1年生ばかり4名


 部長の千反田えるは、地元の名士、豪農・千反田家のお嬢様

 上品な佇まいからは想像できないほどの好奇心の申し子で、古典部に数々の厄介事(汗)を持ち込みます


 伊原摩耶花は部誌「氷菓」制作の実質責任者

 他人に厳しく、自分にもっと厳しい優等生

 怒らせると怖いタイプ(っていうか、いつも怒っている)


 福部里志は、広汎な知識を有する、自他共に認めるデータベース的存在

 主人公・折木奉太郎の親友であり、好敵手

 よく人の話を茶化している


 最後に主人公・折木奉太郎

 彼の座右の銘は「やらなくてもいいことはやらない。やるべきことは手短に」

 それを本人は省エネと呼んでいる

 物事に対し斜に構えているように見えるが、女性に弱い傾向があり、頼られるとなんだかんだ言いながら結局引き受けてしまうお人好しな面もある

 冷静沈着で、論理的な思考と発想力を持つ、本シリーズの探偵役


 この4人が今回挑む謎は、なんとも風変わり

 二年F組で制作していたビデオ映画が、脚本家・本郷の急病により、作品の途中まで撮り終えたところで頓挫してしまう

 内容はミステリー、密室殺人事件

 二年F組の入須からの依頼で、古典部の4名は密室殺人の犯人を推理することになる

 その推理を基にして、残りのシーンを撮るというのだ

 果たして本郷は、どんな結末を用意していたのか

 奉太郎はその結末をつきとめることができるのか

 そして、入須の真意は?