とっても楽しみにしていた
『土』の料理を食べてきました

2〜3年前に存在を知り、一度、行ってみたいと思っていた東京五反田・島津山にあるお店
『 ヌキテパ 』

土、微生物、自然への尊敬がやまない私は
「土が食べれるお店」があると知り、調べてみると、オーナーが『土』を提供するに至った経緯にこころゆさぶられ『 行く』と、決めていたものの、数年が経過していました

ヌキテパは、無農薬の野菜を使い、素材の持ち味と生命力を最大限に生かした
フランス料理のフルコースを提供するお店

全てに土が入っている「 土料理のコース 」
は、残念ながら、今は、作っていないとのことで
「 シェフのおすすめコース全8皿/土ミックスのフルコース」10.000円
をお願いしました



お店の看板です

お店のオーナーであるシェフの田辺さんは
無類の『スイカ好き』 
店内にはスイカ愛が溢れています

普段、アルコールは全く飲まない私ですが
シェフオリジナルのスイカリキュールと無農薬のすいかが入ったシャンパンを注文


初めての   すいかシャンパン
微炭酸なので、炭酸が苦手な私でも、スッと飲めて、酸味が少なく、とても爽やか
何よりも、スイカが甘くて、とても美味しかったです

試行錯誤しながらスイカリキュールを作り、無農薬すいかに合うシャンパンを吟味しているシェフの姿を想像しながら、むふむふ、ゆっくり味わいました

前菜、サラダ、スープ、どれも、素材の持ち味を生かした、とてもやさしい味で、 素材と誠実に向き合う田辺シェフの想いが溢れています
全ての存在を信頼している田辺シェフの深く大きい懐につつまれるような安心感にホッとしました


5品目
待ちに待った「土」のソースのメインディッシュ

魚のフライ、柔らかく焼いた玉ねぎに
土のソースがかけてあり、土が入ったババロアが添えてあります

じゃりじゃりした食感はなく、土の匂いもなく、とてもとても粒子が細かくなめらかで「土」を感じたのは、飲みこむときの、ほんの一瞬だけでした

想像していた土とは、全くちがい、無味無臭にちかく、主張もなく、違和感なく、とても美味しく食べれることに驚きました

私は、土のソースと聴かなければ、わからないし、たどりつけないと思うくらい、ほのかで、繊細な土感です



パンと一緒に、最後まで味わいます



6品目
土のアイスクリーム
土を1番感じた  メニューです

初めて、土の香りを感じることができて
嬉しかったです

チョコレートアイスのようにも
どろんこだんごにもみえます(笑)

和三盆の上品でしっかりした甘みと、乳製品が入っていない黒蜜アイスのような、食感がシャーベットみたいにしゃりしゃりしています
土と砂糖だけでアイスができることにも驚きです

甘くない状態でも、きっと、美味しいだろうなーと、土をしっかり味わえた一品です


7品目
土のブリュレ  

香ばしく甘く濃厚なクリームブリュレに土のソースがアクセントになっています

最後のデザート

どれも、想像しているよりしっとりしていて
びっくりしました



発酵している香ばしさ、どろどろの腐敗臭
土の香りは、そこここに住んでいる微生物が生きていて、動・植物全てのものが、土に還る過程の特徴で、土は多種多様な存在の集合体なんだと、改めて実感し、安心感につつまれました

動物は土を食べるのに、土と無縁な暮らしになりつつある人間
うっかり土を食べるのは、何でも口に入れる時期の赤ちゃんくらいで、じゃりじゃりさえも不快ではなく、夢中で食べているのをみると、自分に必要なものを本能で知っているのだろうと、微笑ましく、ホッとします

土の一部分は、美味しく食べることができ、どんな料理にも合うことを知った驚きと、いつもふれている土は、動物の死骸、草、木、葉、根っこなどを分解することが生きる活動となる微生物たち
や、鉱物、ミネラル、粘土、など、個性豊かなメンバーで、賑やかだな〜  
と、うきうきしました

植物が育つ土台となるもの
人間は、植物、昆虫、鳥類、微生物
たくさんの存在に生かされてます
全ての存在は、土から生まれ、土に還る

ただ、ただ、素材に誠実に丁寧に向き合う
田辺シェフに感動しました!


オーナーシェフの田辺さん
スタッフのみなさん
ありがとうございました