小嶋隆史の「小さな会社の経営法則」ブログ

競争は常に、有利な条件の者と不利な条件に置かれる者に分かれる。両者同じように戦ったら、最初から有利な条件のものが勝に決まっている。
救いは、ランチェスター法則によって明示された「弱者の戦略」だ。


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 桜の季節は「過行く時間の早さ」をじわじわ感じさせます。

 

 日本人のDNAのせいかもしれませんが、それより、昨年も、一昨年も同じような会話が友人との間で繰り返されていることを知るからです。

 

「去年どこで花見したっけ?」 「○○でしたね」

「あれからもう1年経ったん」 「そやね」

「時間って過ぎるの早いねー」 「そうやねー」

と、毎年毎年。

 

 年を重ねるほど、時間のスピードが速く感じられます。恐らく、「過ぎ去った時間」と「将来残されている時間」を無意識のうちに対比しているからなのでしょう。

 が、「使った時間」に比べ「成しえたもの」を思った時、やや残念な気持ちにもなるのも事実なのです。

 

 より良き人生のためにも、時間を有益なものにしたい、と誰しも考えること。

 というわけで、「時間」について学んでいこうと思います。

 

1.時間とは何か

 「経営者の条件」という著書の中でドラッカー先生はいいます。ヒト、モノ、カネと同じように、時間は「資源」だと。

 

 ただし、「特異な資源」であるとも。増やせない、蓄積できない、戻らないという特徴からです。

 

 その特異さにより、「時間は常に著しく不足する」。

 

 そして、「成果を上げている人を際立たせるものとしてあげられるのが、『時間に対する配慮』」」だといいます。要は、凡人は時間に対する配慮が全くなっていないということですね。

 

 では、成果を上げる人の「時間の配慮」とは、いったいどんなものなのか?

 

 「成果を上げる者は、仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。まず、何に時間がとられているかを知ることからスタートする。次に、時間を奪おうとする非生産的な要求を退ける。そして、得られた自由な時間を大きくまとめる」と。

 

2.時間との付き合い方

 私たちは、いつも「時間の欠乏」に悩まされています。しかし、その割には時間をうまく使えていない。

 

 ドラッカー先生は、まず時間を「記録する」、「整理する」、「まとめる」ことが時間をうまく使う、あるいは成果を上げるための基本だといいます。

 

(1)時間の記録

 なぜ、記録が必要なのかといえば、私たちが時間をどのように使っているか、思っている内容と実際では、かなり違っているからです。忙しすぎて、時間の余裕はない、と思っていても、実際に記録を取ってみるとそうでもないということもあるのです。

 

 仕事柄、営業会社の営業マンの日報を見たりすると、1日を何に使っているの?と思うこともしばしばあります。それでも、彼は仕事でしんどい顔をしている。

 

 こういうことはよくあって、人間は都合よく思い違いをしてしまいます。訂正するには、記録をとり、時間の使い方を客観的に見つめ直す。それを第一にあげたドラッカー先生の言葉も納得がいきます。

 

(2)時間の整理

 整理の最初は「捨てる」。ムダな時間、非生産的な時間をまず排除することからです。

 

 ただし、ハッキリとムダと分るものは少なく、短期では成果につながっていないようでも、中長期では成果に結びつくものもあります。

 この当りの判断は難しいところですが、数年やっていても成果につながっていないものは思い切ってカットして、時間の使い方をシンプルにしておく必要もあるでしょう。

 

 次に、時間を浪費する原因についても考えてみる必要がある、とドラッカー先生はいいます。そして、その対象として以下のことあげています。

 

①何度も同じ間違いが起こり、そのたび時間が取られるもの

 それらを予見しルーチン業務の中に間違いが起こらない仕組みを組み込みなさい。

 

②人員過剰のせいで逆に時間が奪われていないか

 人と情報を共有したり、意見をすり合わせしたり、教えたり、と「人」に時間が取られるものです。

 

③組織構造上の原因

 役割分担や業務のやり方、例えば、同時並行的に複数の仕事をすることで注意力分散をまねき、時間当たりの生産性が落ちていないか。

 

④情報伝達の障害

 ムダな報告や、伝達不足による混乱がないか確かめる必要があるようです。

 

 上記複数の対象にかかってくるのが「会議」です。ドラッカー先生も取り上げていますが、「業績の良くない会社ほど会議が多く、時間が長い」というのもコンサルタントとしての実感です。

 

(3)時間をまとめる

 何か生産的な仕事をしようと思うと、細切れの時間では役に立ちません。確かに15分くらいだとスマホを見ていたりして、すぐに浪費してしまいます。一定のまとまった時間、90分とか2時間を確保することが大切になってきます。

 

 

 全社的に「お客を作るための生産的な時間」が多い会社と少ない会社では、どちらが業績が良いかは明らか。時間の使われ方が生産性、もっといえば利益性に影響を与えます。

 

 「成果を上げる者は、仕事からスタートしない。時間からスタートする。」という言葉は非常に意味深く思えます。

 

 

3.弱者の時間戦略

 竹田ランチェスターには、時間戦略というものがあります。万人に唯一平等な資源である「時間」を効果的に使うことです。簡単に紹介します。

 

①時間量の拡大

 弱者は、知名度、資本力(お金や資産)、従業員の数や能力、などで強者に劣ります。しかも、競争力のある商品や地域などもない会社がほとんどです。

 

 そういった会社が上位に上り詰めようと思えば、まず時間を拡大して活動量を多くすることです。まず、社長の朝の出社時間を早め、1日の計画を立て社員に対しての指示をメモ紙に書きだすことからスタートします。

 

②時間の質を高める

 計画や管理の時間に3割、残り7割は中心業務に時間を振り当てます。規模による社長の役割、その範囲も知っておく必要もあります。

 

 時間の質的向上には、ドラッカー先生の時間管理が役立ちます。

時間の使われ方を見ていくと、組織の問題とともに戦略の問題も浮かび上がってきます。営業地域の決め方などを見直すきっかけにもなるのです。

 

③時間はエネルギー

 竹田陽一先生の特徴がでているのが、時間は活動量であり、「エネルギー」だといいます。時間の投入量は熱意願望の強さと比例します。確かに、時間を忘れるくらい集中して仕事をしているときの時間量は自然と多くなります。

 

 弱者は、まず時間拡大から入り、それを続けそこから生まれた成果が自信となり、その自信が熱意願望を高め、さらなる成果に結びつくということです。

 

 

4.時間と人生

 成果を上げる人とそうでない人の違いは「時間への配慮」とドラッカー先生はいいます。

 配慮という言葉には、記録をとり現実の自分と向き合う大切さ、ムダを排除する決断、希少な資源を有効に使う意志が含まれます。

 

 あるようでないのが時間。

 

 人生とは与えられた時間の中でのその使い方です。四〇歳になる前に、「人生二度なし」「1日は一生の縮図である」とういう森信三先生の言葉に出会った時は1日1日を懸命に生きようと思ったものです。が、振り返ると、…。

 

 「今日一日の区切りで生きよ」というディール・カーネギーの言葉もあります。昨日と今日の自分は違う。過去は切り離して、今日が新しいスタートの日。

 

 来年の花見の時期には、うまい北陸の酒がさらにおいしいと感じられるように。

 

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!

小さな会社の経営勉強会を開催しています。http://www.lanchester-kanazawa.com/

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