2024年9月。
前日、奈良に行き、次の日は京都。
まだまだ残暑厳しい中でしたが、紅葉の季節になったら、京都はもっと混む!特に三十三間堂は2018年に全てが国宝指定されてるし、おそろしく混むに違いない!と思い込んでいる私たちは、果敢にも京都行きを決行しました
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朝6時に目覚ましのアラームで目覚め、計画通りに7時過ぎには西宮を車で出発。
一時間程度で京都、三十三間堂付近に到着予定でしたが、途中渋滞がわかったので、道を変えて京田辺市周りで向かいました。
その日は三十三間堂を見たらサッと帰ろう、という予定だったのですが、行きの道で京田辺を通っていた時、
「京田辺でとても素敵な国宝の十一面観音が観れるらしいよ」
と私が口にしたことから、「じゃあ帰りに時間があれば寄ってみようか」ということになりました。
三十三間堂は午前8時30分からでしたので、ちょうどオープンちょっとすぎたあたりで入ることができました。
40分無料の駐車場も併設されていて親切です。
駐車場のお手洗いも綺麗でした。
20年くらい前に1度、三十三間堂にはお参りしたことがあるはずですが、前回はなかった入り口の新しい建物ができていました。
靴を脱いで、お堂に上がります。
見仏の時は、裸足でサンダルなどではなく、ソックスを履いて行かれる事をお勧めします。
それは、靴を脱いでスリッパもなく歩くことが多いから。
冬はとんでもなく寒いので、厚めソックスか、それでも寒い時は靴用カイロを貼っています。
横道にそれました。
20年ぶりの三十三間堂諸仏、すっかり覚えていませんでした。
前回は、あまり仏像に興味がなかったので、仕方ありません。
今回は、一体一体じっくりと堪能しました。
千体千手観音立像以外は…
千体千手観音立像は、数が多すぎるのと、後ろの方は重なって見えないので、見えるところにおられる方々だけ堪能しました。
中でも衝撃を受けたのが、湛慶が82歳の時に完成したという、中尊の千手観音坐像の造形の素晴らしさ
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他の千手観音立像とのお顔立ちなどと比べたら、よく分かります。
中尊のお顔立ちの、あどけなく、優しく、慈愛に溢れた表情
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可愛い
と表現したくなる愛らしさ
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写真や画面越しでは、このこの可愛らしさは伝わらないのですが、参考までに、写真を載せておきます。
雷神・風神像は動きが迫力満点、二十八部衆もイキイキとして見応えがありました。
三十三間堂を出て、近くの札幌ラーメン 柳 さんで味噌ラーメンのランチ。
生姜が効いていて、北海道旅行の時に頂いたラーメンを思い出しました!
そのまま京田辺市に向かいました。
ちょうど一時間程度。
田園の広がる、山間の気持ちの良い場所に、観音寺はありました。
受付は、お寺の手前にある住職さんのご自宅?のインターホンを鳴らして、と書いてあったので、鳴らしましたら、女性の声で「住職は本堂にいますのでそちらにどうぞ」とのこと。
本堂に向かうと、先客がおられてようです。
住職さんが、どうぞお入りください、と勧めてくれたので、靴を脱いでお堂に上がりました。
先客の男性二人は、わたしたちと入れ違いで帰られ、堂内は御住職と私たちだけに。
まずは焼香を、と勧められ、その後、御本尊十一面観音立像のすぐ目の前(50センチほど前!)で、住職さんの説明を聞くことができました。
「真下からだと近すぎるので、少し離れるとまた表情が変わりますよ」
と勧められ、ちょっと離れて再び鑑賞。
ご本尊、国宝十一面観世音菩薩像。
お美しい…
木心乾漆という天平時代独特の技法で作られた、744年安置された天平仏。
くりぬいた木を芯にして、その上に漆を盛って形作られる技法で、天平仏が繊細な表情を持つのは、この技法のおかげらしいです。
私、天平仏がとにかく好きで、やはり表情がいいんですよね…
十一面観音様は、阿弥陀如来の化身で、現世でのお願い事を聞いてくださるお方なのだそうです。
ちょうどお願いしたいことがありましたので、しっかりとお願いしてまいりました。
その後、住職さんは、とても分かりやすい図とパンフレットを手に、色々な説明をしてくださいました。
この辺りのお寺は京都府ではあるけれども、元々は奈良の興福寺や東大寺の勢力下にあったとのこと。
観音寺も、興福寺の別院だった歴史がある。
今は真言宗智山派だが、それは明治の廃仏毀釈の後の事情があったことなど…
なかなか聞けないお話をたくさん聞けて、貴重な経験をしました
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帰りに、『普賢寺 ふれあいの駅』にて、地元のお野菜やお茶、珍しい一休納豆などを購入し、帰途につきました。
一休納豆は、潰してないお味噌のような、発酵した大豆そのものの味で、調味料などに使あるようです。
そのまま一つ食べてみましたが、普通のネバネバ納豆とは全く別物でした!
こくがあって、美味しい
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賞味期限も2025年12月までとかなり長くもつようです。
朝から行って、さっと昼まだに帰ってこよう、と言って出かけた京都見仏ですが、思わぬ行程が加わり、帰ってきたのは夕方になりましたが、
とにかく良い見仏旅となりました
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これからだんだんと涼しくなって行くことですし、またまた行きたいなぁと計画中です。
秋の秘仏開帳シーズンが始まった、お寺も混みだすので、その前に行けるところは行きたいと思っています。
ここまで読んでくださりありがとうございます
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横山蓮花でした。