桜デート(ハリー編 +@琉夏登場) | Sweet Sweet Love Story(恋愛小説&ときメモGS夢小説&詩)

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詩や恋愛小説とか書いてます。ときメモGSシリーズの夢小説・・・特にハリーこと針谷幸之進くんを中心に書いてます。
いくつになっても恋愛続行☆毎日ワクワク過ごすために☆

桜のこの時期に・・・。 ちょっとおまけにGS3琉夏を登場させちゃったぁ!ごめんちゃい(^^)

でも やっぱり 甘いハリーが大好きだ☆

ネタバレセリフもありありなので注意でございます~~~~~☆


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ONEPIECEをめざして(ときメモGS2他夢小説版)-公園でハリー

公園入口。

さくら・・・キレイ。

ハリーと待ち合わせの学校の帰り道。

始業式で早帰りなんで

森林公園で花見しようぜってハリーのひとこと。

の割に、来るの遅いよぉ!

急にネイの店長にライブのお知らせあるって言われて

ネイに寄って来ると言ったものの・・・。

遅いってば!

私は公園入口で待ちぼうけ。

でも、ま、桜がキレイだからいいかっ!

しばし、ひとり桜見物!

見上げるとキレイなピンク色。

やっぱり桜素敵☆

私の好きなピンク色だし。

「ねぇ、ねぇ、か~のじょ?」

ふいに後ろから声をかけられた。

驚いて振り向いた。

見知らぬ男性。

「え?」

「そう、君だよ、君。」

「なんですか?」

「君、かわうぃぃぃねぇ~! はね学の子?」

あ・・・私、制服だったんだ。

「・・・。」

しばし黙り込む。

「ねぇ、ねぇ、暇なんでしょ?お茶でもしない?」

「は? わ、私待ち合わせしてるんで・・・。」

「のわりには、結構ずっといない?」

「・・・。」

「いいじゃ~ん!暇なんでしょ?」

「い、いいです!待ってるんで。」

「そんなこと言わないでさ~!美味しいの食べに行こうよ!」

「いらないですってば!」

しつこい・・・。

確か、最近、この辺はナンパが多いって聞いてたけど

まさか自分が声をかけられるなんて!

あぁ、もう!ハリー早く来てよ!!!!!

「お~う、膨れた顔もかわうぃぃぃよ!ね、ね、行こう!」

見知らぬその男性に腕を掴まれた。

「え?」

やだ、もう、しつこいなぁ!

困り果てていると

「とぅぅぅぅっ!!!」

見知らぬ男性の後ろから影が近づいてきた。

「痛て!!!!!!!!!!!」

その影がその男性を思い切り蹴飛ばしていた。

蹴られたその男性がよろけて私から腕を離した。

「何してんの?」

声のした方を見ると

サラサラの金髪の背の高い男子が立っている。

あ・・・。その制服、はばたき学園だ。

見覚えのある制服。

確か赤城くんが着ている制服と同じ。

「いてててて・・・。なんだよ、おまえ?・・・って桜井琉夏!!!」

「よっ!お兄さん何してるのかな?」

「あ、いや、その・・・。」

「何?」

「待ち合わせって、こいつとかよ?」

ナンパの男性が私の顔を見る。

え?私がきょとんとしていると

「そうで~す! おれの彼女に何か用?」

「あ、いや、別にな、なんでもないですぅぅ・・・。じゃ!」

ナンパ男性は慌てて走り去って行った。

な、なんだったの?

私がその男性の行く末を見届けていると

「大丈夫?」

目の前のはばたき学園の生徒が声をかけてきた。

「あ、ありがとうございます。助けてくれて。」

「別に!おれ、ヒーローだから!」

「ヒーロー?」

「そ、困ってる人がいたら助けちゃうんだ。」

「ぷっ・・・。あはははは。」

思わずおかしくて笑ってしまった。

「あ、笑ったな!」

「あ、ごめんなさい・・・。」

そう言うと彼もにっこり笑った。

「はは。・・・はね学の生徒なんだ?」

「あ、は、はい。あなたははば学なんだね。」

「そ、一応ね。」

「本当にありがとう。助かっちゃった。」

「いいよ。」

「なんか、お礼しなくちゃ・・・。」

「べつにいいよ。」

「でも・・・。」

「じゃ、ほっぺにチューして?」

「へ?」

「あははははは。冗談。じゃあね!」

「あ、あの、な、名前は?」

「不死身のヒーローだよ。じゃあね。」

そう言って彼は手を振って去って行った。

「・・・たしかあの男性が 〃桜井琉夏〃 って言ってたよな・・・。」

私が琉夏の後姿を見送っていると

「わりぃ、遅くなって!」

後ろから聞き覚えのある声がした。

振り向くとハリーが走ってくる。

「ハリー!もう!遅いよ!」

「わりぃ、お客さんいて店長となかなか話せなくてよ。」

「もう・・・。大変だったんだから。」

「ん?・・・・ってか オマエ、なんであいつと話してんだよ。」

「え?」

「あいつだよ。」

ハリーが指さす方を見ると琉夏の後姿。

「あ、あれは・・・。」

「桜井琉夏・・・。知り合いかよ?」

「え?なんで知ってるの?」

「この辺じゃちょっと有名だぞ、井上から色々聞いてる。」

「そうなんだ・・・。」

「で、なんであいつと話してたんだ?」

「は、話してたわけじゃなくて、ナンパされてたところを・・・・。」

「はぁ?ナンパだとぉ?」

ハリーがいきなり大声を出す。

「ちょ、ちょっと待って!」

「あのやろ~~~ オマエに手を出すとは・・・。」

ハリーが今にも琉夏を追いかけそうになるのを必死で止めた。

「ち、違うってば!ナンパされてたのを助けてもらったんだってば!」

「は?」

「なんか、変な人に絡まれちゃって困ってたら助けてくれたんだよ。」

「そうなのか?」

「うん、そうだよ。」

「なんだよ。・・・・・で、ナンパの方は大丈夫だったのか?」

「うん、大丈夫。ちょっと腕掴まれたけどね。」

「!!!バカ。」

「ばか・・・って。ハ、ハリーが遅いから・・・。」

『ギュッ』

ハリーが私を引き寄せた。

「ごめん・・・。悪かった。オマエもやっぱり一緒に連れてけばよかった。」

「ハリー・・・。」

「ごめん・・・。本当、ごめん。」

「ハリー・・・。いいよ。」

「怖い思いさせちまったな。ごめんな。」

「ううん。 ・・・・桜、見に行こうよ。」

「あぁ。そうだな。」

ハリーは私の頭をくしゃくしゃってしてから笑った。

そしてそっと手をつないで森林公園を歩き出した。


風が吹くたびに桜の花びらがそっと舞い落ちる。

「キレイだね・・・。」

「そうだな。桜って儚いよなぁ・・・。」

「だからいいんだと言う人もいるね。」

「あぁ。」

「でも、なんだか淋しいな。」

桜の花びらが私の髪に舞い落ちた。

『ギュッ』

繋いでるハリーの手をちょっと強く握り返す。

「・・・・・一緒だから淋しくねーだろ?」

「え?」

「去年の桜は一緒に見れなかったけど

今年の桜は一緒に見てる。

そして来年も再来年も、その先も・・・。

これからはずっと一緒に桜、見て行こうぜ。」

「ハリー・・・。」

「なっ!」

「・・・うん。」

桜並木はどこまでも続いてて

人影も少なく二人きりの淡いピンク色の世界。

「・・・ヒーローかぁ・・・。」

私はさっき会った桜井琉夏のことを思い出してた。

あの後姿はどこか儚げでなんだか桜に吸い込まれて消えて行ってしまいそうだったな。

「ん?」

ハリーが不思議そうに私を見た。

「ううん。なんでもないよ。」

「・・・来いよ。」

「え?」

「もっと・・・こっち。」

腕を引っ張られた。

ハリーの腕の中。

あったかい・・・・。

「もう!なに?」

「オマエがぜってぇ 淋しくないように!」

「・・・ハリー。」

そっと背中に腕を回した。

やっぱり・・・ 私のヒーローは・・・

ハリー あなただけ。


桜吹雪の中、二つの影が重なった。

これからも ずっとずっと一緒にいよう。

桜にそっと誓う。




<桜デート(ハリー編 +@琉夏登場) 完>