きっと何百年昔のひとは、オパールを手にして思ったに違いない。つまり、何の奇跡があって、このレインボウの遊色が出現するのだろう、と。
オパールは、古代生物の死骸から滲み出た蛋白質を主成分として育成した宝石である。
蛋白質由来という事実は、近代の科学が解明したのであるが、それが分かるまでの間、人類はオパールの遊色の中に、神のわざを感じていた。
神のわざだからこそ価値がある。
おもな産出国であるオーストラリア。アボリジナルのメディスンマンは、この七色の奇跡を、メディテーションに利用した。七色の奇跡を起こす石だから、当然、奇跡を起こすだけの何かしら不可思議な力が内蔵されている、と考えたのだ。
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科学は何でも丸裸にして、中身を暴いてしたり顔をする。それ見たことか、これはこれこれこういう訳で、結果としてこうなのだ、と勝ち誇るのだ。
そんな理屈をとうとうと語られるよりも、神の奇跡を信じて遊色を眺めているほうが、何倍も幸せだし、気のせいかも知れないけれど、強くなったような気持ちになる。