「俺が好きなんだから、神様も好きだろう?」そう言って神棚に強い地酒を奉納するキューバン・ルンバのプレイヤー。映画「ブエナビスタ・ソシアルクラブ」のワンシーンだ。俺はこのシーンが好きだ。
放埓に生きる様に見えて、実はひとつだけよりどころにしている神がある、その一見ギャップじみたところに、真の放埓の姿を見るのである。
神を好きになるのは放埓と反対側にあると思うからいけない。良識、非常識は常に行き来し、全くの良識のみの生活や、全くの非常識な行動は無い。良識と非常識は拮抗しているのではなく、共存しているのだ。
まるでジェームス・ブラウンの様に。
ならば、何が大切なのか。
皆と楽しく、思いのままに生きているか否かである。
