街をゆけば、そこかしこから、いろんな情報が飛び込んで、俺の中に入り込もうとする。
だけど、それらの伝えようとする姿勢が、妙に他人行儀なものだから、俺はやっぱり冬の冷たさに身を縮める。


俺のことばは冷たくないか?


往来の真ん中に立ち止まって、頭の真上を見上げた。
神様、俺のことばは冷たくないか?
返答は聞こえない。
だから、あなたになにかを伝えようとするなら、俺はもっと、あなたの心のそばを目指さなければいけない。
あなたのそばに居るように、小さな声でも伝わるように。



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