医者の話しが終わった。

嫁のお母さんにも聞いてもらった。

私も息子もこの話しは、2回目。
前回は、約1ヶ月位前、朝取り乱したようで、死なせて欲しいと懇願したようで、呼び出されてこちらの意識確認をされた。

今回は、少しきつい内容だった。

前回と違い、今はトイレに行けない。人の手を借りることに情けなさや、悲しさがある。
思うように動かない身体。何もかも嫌になっている。

医者から、今話題の安楽死は絶対できないが、薬で眠ることによって痛みや、不安からから解放することは出来る。それを嫁が望んでいると言われた。

息子も私もずっと前から嫁に聞いていたし、嫁の思うようにしたらいいと言っていた。

①薬を増やす、深い眠りの中で、身体を清潔に保っちながら死を待つ。

②誰か来たら少しわかる程度に薬を調整する。

③夜は、薬でぐっすり眠り、面会に来る時間に起きれるように調整する。

3つの選択肢を言われた。

息子は、母を苦しみから解放してあげたい。
母が望むようにして欲しいと、しっかりした口調で言った。お母さんは、終始ため息をついていた。

私と息子が、嫁の思うようにして下さいと言うと、
奥さんも入れて、病室で話しましょうと病室へ、

③の選択に関しては、今と変わらない、辛いと涙を流しながら、話しを聞いていた。

本人にとっては、どれも辛い選択。

①や②にすると、もう会話ができない。

余命3ヶ月とか、1ヶ月とか言われ過ぎて、嫁は遺書や身の回りの整理、私や息子への要望、葬式会場や逝く時の服装、全て完璧に準備していて、何もすることがない。

だから、早く楽になりたいしか無い。

今の時点で余命宣告をしてくれていたら、少しは用事が残って、生きようと思ってくれたかも知れない。

今日は、結論を出さず、1日考えさせてくれと言ったが、最期の会話も何を喋ったらいいかわからない。

今日は、会社を休んだから、今から犬の散歩に行き、息子の晩飯を作る。