2014年2月28日(金)大安

今日、エレベーターの中で面白い話を聞いた。
「2月は早かったねー」だそうです。そりゃそうです、2月はどの月よりも短いのですから(笑)

さて、昨日、マーケティングの特別講義がありました。私の役目は、人集め、だったのですが、私がマーケティング講義をしている関係上、主担当だったもので、大事な仕事でした

そのため、一日中、前半の企業2社の方を講師とした講義を聞いて、午後からのCM絵コンテ作成のグループワークまでご一緒しました

いやー、さすが現場は強いですね。テキストに掲載されていることは当然のことながら、今、欲しいものをしっかり求めてきました。それは、若年層のインサイト、です

インサイト、これは難しい概念ですが、私はそれを、簡単に言うと、購入者が意識していない欲求であり、その欲求を喚起することにより、購入者が購買行動につながるものと答えています。(車の車種でインサイト、がありますが、それではありません、、、あしからず。。。)

行動経済学の分野では、効用、という考えがありますが、そこでは、満足度、が大切、となり、満足度が最大になるような動きになることを考えます。実は、ここで言うインサイトとかなり密接な関係があります。人間は、合理的な考えのみで動かない、という、今までの合理的経済人を否定しながら進めているわけです

さて、そのインサイト、学生たちは、困っていました。難しいそうです。そりゃ―そうです。なぜなら、意識化されていない欲求なわけですから。それを意識的に考えるわけです。これがわかれば、そして、それに対応した商品ができれば、必ず売れるわけですが、この欲求は人それぞれで、時間帯や環境でも時々刻々と変化しているものです。ので、大変なわけです。このコツとしては、最大となる欲求を基にターゲットを絞ることでしょうかそのために、ペルソナで考えたり、役者になって考えてみたり。。。

さて、そんなこんなを議論して、CM絵コンテを作成して、学生たちは発表していました。正直、プロから見たら、ありきたりな内容だったのかもしれません。が、まったくの素人が、数時間でここまでできたのは、個人的にはすごいことだと思いました

講師の方とも少し話しましたが、私たちが学生の頃は、こんなに活発じゃなかったですよね、と。確かに、そうなんですよね。手前味噌ですが、うちの学生は、まじめなような気がします。私も、学生の頃は、こんなに講義には一生懸命じゃなかったよなー、と思うのでした。。。
2014年2月26日(水)先負

最近、プチギフト、というものが流行っているようです

ちょっとした感謝の気持ちとのことですが、商品的に見ると、BOP戦略にも見える

今は、使えるお金が減っています。それは、量の問題ではなく、質としてのお金が減っていることであります

今までは、高価でまとまったものを流通させていたわけですが、それが行き詰まり、そのために高価なものを分割して小分けに流通させることで、消費者の購入意欲障壁を下げ、供給者にとっては今までの売上げ、もしくはそれ以上のものを確保しているのである

その始まりは、大抵において、意識革命である。BOP戦略は、小分けにしたものを地元のセールスに持たせ、生活に支障がない程度利用させる。時には、無償で配る。但し、その商品には継続性を持たせる工夫をしている。つまり、その商品を日常にまで持ち上げるわけである。そこまで持ち上げる一つのコツに、名付け、がある。(その名付けそのものにもコツがあるのだが、今回は省略する、、、あしからず。。。)

例えば、皆さんは紙をガチャンと止めるのに、どんな文房具を使うだろうかおそらく、ホッチキス、と答える人が多いのではないだろうかしかし、ご存知の方も多いと思うが、これは、あるメーカーの商品名であって、決してその文房具そのものの名称ではない。(正式には、ステープラである。)また、文字を書く文房具で、芯をカチャカチャ出して使うものを何と言っているだろうおそらく、シャーペン、もしくはシャープペンシル、という人が多いのではないだろうか実はこれも、あるメーカーの商品名であったわけです。でも、これらのものって、日常になっていますよね。これが名付けの強みです。

さて、冒頭、今プチギフトが流行っている、という話をしました。実は、ちょっと前までは考えられないことでした。というものは、ギフトで安いものをあげようものなら、なんだ、馬鹿にしてるのかととられることがあったからです。

反対に、そのいただいたものには、その人のために選んだという、その気持ちが大切ということがあります。おそらく、値段で判断するものとは対極にある考えのような気がします

これら対極にある感性を、融合した形がプチギフトになるのかもしれない、と思うのです。その気持ちを大切にしたいものですね。

なんとなくではありますが、プチギフトが流行る背景がそこにあるような気がする

もし、今日プレゼントをもらった人。もらわなかった人でも、おめでとうの言葉をいただいた人は、その言葉に込められている気持ちを受け取るのもいいのかもしれない。そして、それを感じられる感性を持てるなら、それはそれで幸せなことなのかもしれない、と思うのでした。。。


2014年2月25日(火)友引

今日は、ちょっとまじめな話。

交通経済学の分野によると、人間の需要には2種類ある。ひとつは「本源需要」。もうひとつは「派生需要」、である

この二つの需要は、交通経済学の分野では、例えば、本源需要が移動、であり、その移動のために生まれる需要、例えばそれは、車や道路や鉄道や線路や飛行機や空港は、派生需要となる。この事例から見てもわかるように、本源需要の数に比べ、圧倒的に派生需要が多い。イメージとしては、野球ボールの作りであろうかおカネがないところで野球をしようとすると、ボールもバットもありもので作られる。そこでの野球のボールは、落ちている石の周りに、布を巻きつけて作られるわけであるが、ここでいうところの石が本源需要であり、布が派生需要になるイメージである。(なぜ、野球のボールで例えるかはなんとなくであるので、、、あしからず。。。)

さて、大切なのは、派生需要が多いために、本源需要が埋もれてしまう、もしくは見失う可能性が生まれるということである。なんとなくであるが、今、いろいろなところで、この状態が起こっているような気がする

何が本源需要で、何が派生需要なのか見失っているところをよく見かける気がするのである。

身近なところでは、仕事をする意味、のところであろうかよくお金持ちになりたいから、仕事をしている、という人がいる。そして、その人は、仕事のために遊ぶ時間や家族サービスを蔑にすることが見受けられる。確かに、家族のために身を粉にして働いているんだ、という気持ちもわかる。が、そのために、体を壊し、仕事ができなくなったら、元も子もないではないかと思うのです。おそらく、仕事をする本源需要は、豊かな生活を過ごすことのはずである。ここで言う豊かな生活とは、お金がいっぱいあることではないはず。生活をしていくための身の丈に応じたお金と、それを使いきれるだけの心のゆとりと時間のゆとりがあることではないのだろうか

この本源需要と派生需要の考え方。実はいろいろなところで当てはまる。とりわけ、サービス産業が大きくなり、目に見えない欲求が膨らんでいる現代社会においては、自らの頭の中で整理すべき項目のような気がするのである。。。