ドンへに連絡したのは、新米マネージャーの勘違いだった。俺がシウォンさんについたとして。代わりに、ドンへの担当として名前があがっていて。本人がそれを決定事項だとおもいこんだ
《ドンへに憧れてたらしくてさ。うかれちゃったんだよ。大目に見てくれないか》
シウォンのマネージャーにって話しは、もうしないから。はぁ...
現場が終わって。ドンへはつかれたのか、助手席で爆睡してて。ぱっかんとくちをあけて。寝るならうしろ行けっての。そんなあほ面、撮られたらどーすんだよ...スマホが鳴って。え...シウォンさん?イヤホンをつけて。オンにする
『よぼせよ?』
《ヒョクチェ?》
いま大丈夫か?はぁ...こないだは悪かったな。いぇ...噛まれたとこは大丈夫だったか?はぃ。もう全然...そうか、それなら良かった...
《仕事、終わったんだろ?メシでもどうだ?》
え...スケ、調べたのか...ちらっとドンへのほーを見ると。いつのまに起きたのか。半開きの目でこっちを見ていた。だれ...?声を出さずに。マイクをオフにして
『シウォンさん。メシでも行こーって』
ふーん...こしこしと目をこする。俺もいく...座りなおして。おーきくあくびをした。ん...わかった
『ドンへも、一緒でいーですか?』
もちろんだよ。じゃぁ、あとで店の住所、おくるから。わかりました
妙におちついているドンへを不思議に思いながら、行き先を確認して、ハンドルをきった
《つづく》