いよいよ昨日から
学校勤務が始まった。

やはり、
スーツに身を包み、
校内を背筋をシャンと伸ばして
歩くのも緊張感と張りがあって
いいものである。

きのうは、朝一で
階段の途中で
着任したばかりの教頭先生と
出くわしたが、
むこうはセーター姿、
こちらはダブルスーツの
フルコーデ正装だったので、
緊張されたのか
挨拶の声がドモッておられ
気の毒した(笑)。





一か月ぶりの
カウンセリング室は、
震度6の余震のせいで、
壁一面に飾られている絵画類が
どれも傾いていて
それを真っ直ぐに戻してまわった。

ナッちゃんが
字を覚えたばかりの
保育園児の頃に書かせた
バカボン・パパの名言
「これでいいのだ」も
ちょいと曲がってたので、
まっすぐに直した。

これって、
英語でなんて言うんだろう
と思ってググッてみたら、
ネイティヴは、
「It's all good !」
だそうだ。

なるほど。
完結にして要を得ている。

きのうの
生徒指導委員会でも、
校長から
「自己肯定感は生涯にわたり
大切なものなので、
それをこの時期に
醸成させていきたい」
という
有意義な提言があり、
思わず首肯した。

案の定、
やってきたJCたちからは、
さっそく
「自分はダメだ・・・」
という自己否定的な
言葉が聞かれた。

まだ、やってはいないが、
そのうち、こういう子たちには、
バカボン・パパのお面の前で、
外連味のない無垢な子どもが書いた
魔法の言葉
「これでいいのだ」
を十回復唱させようかしらん、
とも思ったほどである(笑)。

英語も簡単なので、
「It's all good !」
と一緒に
十回唱えようかしら(笑)。

それと、
「I am !」
というのも
いいかもである。

どちらも、
哲学的な命題を
包含している
深い言葉である。






建築家のナッちゃんが
学部生時代に創った
課題模型を搬入し、
箱庭の隣に設置してみた。

そしたら、
やってきたJCが早速
目に留めて、
その精巧な作り込んだ
住居空間に見入っていた。

「ここに、箱庭用の
ミニチュア・フィギュア置くと
楽しいよ・・・」
と誘ってみると、
さっそく「ワクワク感」オーラを
だしていた(笑)。

この「ワクワク感」が
人を癒すのに
とっても大事なのである。

人はワクワクしている時に、
同時に悲しんだり、
不安がったりは
できないのである(笑)。

そこに、
アートセラピーや
表現療法の要諦がある。






毎回、カウンセリング室に
やってくるたびに
ジャンボ・テディベアの
「リク坊」に
ハグする子がいる。

こういう素直な子は、
どんどんと症状が消退したり
問題が改善してゆくから、
不思議なものである。

ちゃんと、
自身を癒す方法や
ストレス・コーピング(対処法)を
本能的に知っているのだろう。

案外知られていないが、
カウンセリングには
暗示的な一種の催眠効果もあるのである。

18世紀のドイツ人医師
メスメルが初めて
催眠的な事をしたことから、
「mesmerize(催眠をかける)」
という言葉の由来となった。

催眠術は「Hypnosis」という。

カウンセラーや心理師
という職業は、
クスリを用いないで、
人の心や魂を救う仕事なので、
絵画的な視覚や
音楽的・言語的な聴覚、
ヌイグルミのような触覚、
お香のような嗅覚、
飴のような味覚、
という五感を刺激しながら
リラクゼーション、リフレッシュ、
レクリエーションへと導くのである。

してみれば、
SCは学校に棲息する
白魔術師なのかもしれない(笑)。





こっちの「リク坊」ちゃんは、
家探しがご趣味のようで、
我が家に来た時にも、
すぐにピアノ調整の
工具のある処に行きたがり、
ハンマーなどを見つけては
興味深々だった(笑)。

今でも、
カミさんと、
リク坊ちゃん、
ここが大好きだったよねぇ・・・と、
すぐに行きたがった
コーナーをシミジミと
眺めることがある(笑)。


「novelty seeking」
(新奇探索)
というのは
哺乳類の本能でもあり、
それは大脳皮質の発達により
生活圏の拡大や
よりよい適応に
必要な行動でもある。

生物学者の
ライアル・ワトソンは
この性質に
「ネオフィーリア」
と命名した。

自分も新しい店が開店すると
一度は見に行きたくなるのも
その本能に拠るのだろう(笑)。

リク坊ちゃんも、
ジーチャンに似て
「新奇好き」
「探索好き」
の傾向があるようだ(笑)。