通勤の棚倉路で
畑に霜が降りていた。
鬱蒼とした木立がある一帯があり、
数年前の冬には
そこでスリップ事故による
激しい衝突を見たことがあり、
そこにさしかかると
慎重になる。

朝陽がこの霜を溶かすと
一帯からは
モヤのような水蒸気が
激しく立ち上り
妖しい風景を見せる。

一週間前に
洗い物をしてて怪我した箇所が
どうにかバンドエイトがとれて、
傷が塞がってくれていた。
それでも
ガラスの器で
よほどに深く切れたのか
いまだに傷口を押すと
ズキリと鈍痛が走る。
出血時は5mmほどの
切り傷だと思っていたが、
治ってみて測ってみたら
1cmほどの裂傷だった。
深さもあったので、
二針くらい縫っても
おかしくなかったが、
どうにかテーピングで
くっついてくれて
有り難かった。
この傷のおかげで
四日ほどは
ナイロン袋を
左手首までかけて
ゴムでとめて入浴していた。
片手での洗顔、洗髪、
ボディー洗いは
なかなか大変だった。
両手で洗えるようになって、
今まで気づかなかったが、
らくだなぁ…と
実感した。
普段の何気なく出来ている
アタリマエの事に
もすこし有難味を
感じなければならないことを
小さな怪我から知らされた。

7日の深夜まで
ソータの順位戦があったが、
さすがに翌日の仕事を考えて
11時頃にライヴ視聴を切り上げた。
昨晩、その続きを
ユーチューブで見たら、
11時48分に決着が着いていた。
高校進学を決めたとはいえ、
まだ中三の子が
朝10時から12時間を越える
真剣勝負の対局を
月に何度もしているのだから
スゴイことである。
決め手は
最強AIソフトと
同じ手を差し、
解説の寅さんも
「これは人間には思いつかない」
と天才の鬼手に
驚愕していた。
アベマで結果を見てから
ニコ生でも見直し、
13万人もの視聴者の
驚愕する生コメントに
目を通してみた。
誰しもが
「おそろしい中学生」
という畏怖を抱くようであった。
ユーチューブには
羽生永世七冠の裏エピソードがあり、
奥さんの畠田理恵がツイッターで
「藤井総太先生との初めての手合いで負け、
次の手合わせで勝って、スイッチが入った」
というようなことを
書き込んでいたらしい。
大天才は大天才を知る…のだろう。
永世七冠は
テレビ・インタヴューで
「あの歳で、すでに完成されているのは
驚きというよりない」
と絶賛していた。
昨日の一戦で勝利したソータは
順位戦7戦全勝の成績で
C級1組に昇級は確実で
近々、5段にも昇段するだろう。
この一年馴染んできた
「藤井四段」という呼称も
これから毎年のように
「藤井五段」
「藤井六段」
と変わっていき、
やがては「藤井名人」「藤井竜王」
となる日が来るのだろう。
どの対戦でも、
年上、格上の相手に勝っても
相手よりも深々と長々と
礼をする姿は、
少年棋士として清々しい。
畑に霜が降りていた。
鬱蒼とした木立がある一帯があり、
数年前の冬には
そこでスリップ事故による
激しい衝突を見たことがあり、
そこにさしかかると
慎重になる。

朝陽がこの霜を溶かすと
一帯からは
モヤのような水蒸気が
激しく立ち上り
妖しい風景を見せる。

一週間前に
洗い物をしてて怪我した箇所が
どうにかバンドエイトがとれて、
傷が塞がってくれていた。
それでも
ガラスの器で
よほどに深く切れたのか
いまだに傷口を押すと
ズキリと鈍痛が走る。
出血時は5mmほどの
切り傷だと思っていたが、
治ってみて測ってみたら
1cmほどの裂傷だった。
深さもあったので、
二針くらい縫っても
おかしくなかったが、
どうにかテーピングで
くっついてくれて
有り難かった。
この傷のおかげで
四日ほどは
ナイロン袋を
左手首までかけて
ゴムでとめて入浴していた。
片手での洗顔、洗髪、
ボディー洗いは
なかなか大変だった。
両手で洗えるようになって、
今まで気づかなかったが、
らくだなぁ…と
実感した。
普段の何気なく出来ている
アタリマエの事に
もすこし有難味を
感じなければならないことを
小さな怪我から知らされた。

7日の深夜まで
ソータの順位戦があったが、
さすがに翌日の仕事を考えて
11時頃にライヴ視聴を切り上げた。
昨晩、その続きを
ユーチューブで見たら、
11時48分に決着が着いていた。
高校進学を決めたとはいえ、
まだ中三の子が
朝10時から12時間を越える
真剣勝負の対局を
月に何度もしているのだから
スゴイことである。
決め手は
最強AIソフトと
同じ手を差し、
解説の寅さんも
「これは人間には思いつかない」
と天才の鬼手に
驚愕していた。
アベマで結果を見てから
ニコ生でも見直し、
13万人もの視聴者の
驚愕する生コメントに
目を通してみた。
誰しもが
「おそろしい中学生」
という畏怖を抱くようであった。
ユーチューブには
羽生永世七冠の裏エピソードがあり、
奥さんの畠田理恵がツイッターで
「藤井総太先生との初めての手合いで負け、
次の手合わせで勝って、スイッチが入った」
というようなことを
書き込んでいたらしい。
大天才は大天才を知る…のだろう。
永世七冠は
テレビ・インタヴューで
「あの歳で、すでに完成されているのは
驚きというよりない」
と絶賛していた。
昨日の一戦で勝利したソータは
順位戦7戦全勝の成績で
C級1組に昇級は確実で
近々、5段にも昇段するだろう。
この一年馴染んできた
「藤井四段」という呼称も
これから毎年のように
「藤井五段」
「藤井六段」
と変わっていき、
やがては「藤井名人」「藤井竜王」
となる日が来るのだろう。
どの対戦でも、
年上、格上の相手に勝っても
相手よりも深々と長々と
礼をする姿は、
少年棋士として清々しい。