告別式で頂いてきた花を
手篭に活けて
玄関の室礼として
添えてみた。



軸には
アキの中学時代の
美術作品を
色紙に表具してみた。

庭の紫陽花たちは
空梅雨と猛暑で
花が茶色になってしまい、
日陰の咲き始めのものが
一輪だけ生気を保っていた。

図らずも
珍しく“花尽くし”の
室礼になった。

「立礼(りゅうれい)」
という椅子に座ったお茶席で
このような室礼を見たことがある。





金光大阪時代の元同僚だった
養教の羽ちゃんから
3.11以来、毎年、
この時季になると
高価な和歌山の白桃が
贈られてくる。

福島は岡山に次いで
桃の名産地なのに
桃を贈って頂いて
不思議な気持ちだ・・・と、
当初はお礼の電話口で
笑い話になっていた。

でも、3.11直後は
原発事故による放射能汚染で
桃は収穫できなかったので、
その時に贈って頂いたから、
有難味がある。

去年は久しぶりに
金光大阪に講演で招聘され、
羽ちゃんとも再会できて
嬉しかった。

「私が退職するまで贈るからね」
と仰って下さり、
私個人のみならず、
福島への彼女なりの復興支援に
一本筋が通っていて
大したものだと
リスペクト心を抱いている。

元同僚で
赤穂在住のギター弟子
ガッちゃんも、
未だに、折々に
さまざまな支援物資を
贈ってくださり、
その真心を有り難く感じている。

彼女とも、
去年、久しぶりに再会でき、
元気な姿を拝し、
歓談もできて幸せであった。

3.11は悲惨な体験であったが、
まさに
「ふたつわるいこと さてないものよ」
である。






定期的に近所のツタヤの
レンタル・コミックのコーナーを
のぞいては、新刊をチェックしている。

一日60円で借りれるので、
毎月、何冊かずつ
借りては楽しんでいる。

『へうげもの』
『学生 島耕作』
『いぶり暮らし』
『宇宙兄弟』
の最新刊と
既読の
『山賊ダイアリー』
の初巻を借りて午睡前に
楽しんだ。

***

叔父さんが亡くなってから
寡婦となった叔母さんの処に
一週間、毎日通っ
て線香をあげては、
思い出話で偲んでいた。

別段カウンセラーであることを
意識してのことではないが、
なんとなく遺族の慰問に
毎日、訪れているような
ことをしていた。

それだけ、
親族間の身内意識、
相互扶助の思いが
強いのかもしれない。

亡くなった当日に
駆けつけたときには、
枕経の後、スーパーに
買出しに行った惣菜類での
通夜振る舞いとなった。

故人のために
ひと箸なりとも摂りあげる
というのが供養になるので、
アルコールも入り小宴となった。

夜が更けるにつれ、
叔父、叔母たちも
三々五々帰宅にかかり、
さて自分も引き上げるかと
腰を上げたら
皆より遅れてやってきた叔父が
「なんだ。
おめぇ、本家だべ。
早く帰るやつ、あっか」
と窘められた。

言われてみて、
あ、そーなんだぁ・・・と、
思わされた。

半分は冗談なのだが、
亡き父の弟で
信用金庫の理事長まで勤めた人なので
「筋」とかにはうるさく、
それでいて冗談好きなので、
そのひと言で
(本家代表かぁ・・・)
と帰りそびれてしまった。

たしかに、
父親は長兄で祖父母とも
暮らしていたし、
先祖代々の位牌が収まった
仏壇もあった。
(今は、金光教に改宗したが)

兄が千葉にいて、
自分が実家を継いだので、
いちおうは本家代表になるんだ、
と、この時に
再認識させられた。