先日の『トーキング松尾堂』で
恩田陸の『蜜蜂と遠来』が
ピアノ・コンクールを描いた
人間ドラマとして素晴らしかった、
という書評を聞いて
読みたくなり、学習センターまで
掲載されているという雑誌を
借りに行ってきた。

そしたら、
全編掲載ではなく
書き出しの1/5ほどだった。

本編の貸出し予約を
訊ねたら二百数十名待ち
というから、呆れてしまった。

その抄録を読んだら
あまりに面白く、
すぐさま続きが読みたくなって、
自転車に乗って近所の
ツタヤまで買いに出かけた。



新刊コーナーに
平積みにしてあり、
1.944円もしたが
読む価値有りなので
躊躇なく購入した。

新書を新刊で購入したのは
いつ以来か覚えていないほど、
遥か昔かもしれない。

爾来、専ら
廉価古書のみを
大量購入してきた。

帰って、続きを読みはじめたら
面白くて一気に1/4まで読んだ。

入浴、夕食を挟んで
細々とした仕事を片付けてから
再度、寝床で読んでいたら、
しばらくして睡魔に襲われて
気を失った。

今日もオフ日なので、
日中から味わいつつ
読み進めるのが楽しみである。

キレイに読んで、
ヤフオクに半額で
出品しようかとも思ったが、
あまりに感心する音楽描写が
多かったので、いつもの
読書勉強スタイルで
朱藍鉛筆でラインを引いたり
書き込みを入れて、
ノート兼テクストにした。

500頁以上あり、
かなりの情報量が
勉強できるので、
二千円ほどの資料代としては
十分に元が取れそうである。

音楽家、演奏家には
超オススメの良書である。





郊外にある学習センターの帰路、
河原沿いにある竹薮前に駐車して、
タケノコ探索をしてみたら、
淡竹(ハチク)のような形状の
ものを藪の中で発見して
数本、採集してみた。

真竹なのかもしれないが、
ネットで調べたら
食べられそうなので、
米の研ぎ汁で半時ほど
湯がいて灰汁抜きをし、
試食してみた。

タケノコご飯、
胡瓜との酢の物、
鶏肉との炒め物、
をサッと拵えて、
冷酒のアテにしてみた。

ちゃんと香りもし
甘味もあって
立派なタケノコである。

こんなのが
河原にいくらでもあると思うと
食料難の時代ではないが、
また採りに行きたくなるものである。

ちなみに、
河川は国交省の管轄なので
本来は石ころ1つといえ
許可を得て採集しなくては
ならないようだが、
道端の雑草採集と同様に
咎められるものでもなかろうと
身贔屓の拡大解釈をしている。






午後から
雷鳴と共に
スコールが屋根を
激しく叩いた。

戸外に向けて
無造作に撮った画像には
太く光った雨の線が
映りこんでいた。

ちょうど読んでる最中だった
『蜜蜂と遠来』の一節に、
耳のいい天才少女が、
夕立の振り出しに
トタン屋根を叩き始める音が
ギャロップのリズムに聴こえる、
という描写があって、
解かるわかると感心した。

そんな音楽的な描写が
散りばめられているので、
音楽好きには
堪らない一冊である。


イイ!(・∀・)イイ!☆☆☆