アリス・スウィート・アリス

アリス・スウィート・アリス (1977)
原題：ALICE SWEET ALICE
時間：108分
製作国：アメリカ
ジャンル：スリラー

【監督】アルフレッド・ソウル
【出演】ポーラ・シェパード / トム・シニョレッリ / ルイーザ・ホートン / リリアン・ロス / ミルドレッド・クリントン / リンダ・ミラー / ブルック・シールズ

これは、黄色いカッパを着た殺人鬼ってお話。





今日は、妹の初聖体の儀式ってことでですね。
妹は、真っ白なドレスを着て はしゃいでいたんですが、
聖体式を まだしたことがない姉は、それを苦々しく見つめる。

あ、この聖体式っていうのは、教会で神父さんから
白くて薄っぺらな丸いモノを 口に入れてもらう儀式で
映画で よく見かけますよね。ま、意味は よく分かんないけどｗ





で、妹のドレスが 羨ましいお姉ちゃんは、
妹のケープを盗んだりして、意地悪するんですね。
何かにつけて可愛がられる妹を虐めては楽しんでた。

で、この映画は、そんな性悪なお姉ちゃんの周りで、
次々と巻き起こる陰惨な事件ってお話なんですけども
まあ、このお姉ちゃんの気持ちも分からなくもないです。

と言うのも この妹って言うのがですね。




なんと、ブルック・シールズｗ

憎たらしいほど可愛いっていう。あははっ
いやぁコレ、彼女のデビュー作らしいですよ。

で、その陰惨な事件現場で、必ず見かけるのが、
お姉ちゃんが着てるのと同じ黄色いカッパ姿っていう
ちょとミステリータッチなサイコスリラーになってます。





で、この信仰と思春期の少女の危うさを描いてるアタリは、
この前、ご紹介した「小さい悪の華」と似ているんですが、
さらに、子どもの残虐性は「悪い種子」や「悪を呼ぶ少年」

あと、子どものカッパ姿は「赤い影」っていう
本作は、そういう数々の秀作スリラーの影響が窺えます。
ま、それらに比べると、かなりチープではあるんですがｗ

ただ、その安っぽさが、こう 怪しさと言いますか。
独特の雰囲気を醸し出してて、好きなんですよ。
ほら、同じマンションに住むデブな男とか。




胡散臭すぎるでしょｗ

あと、思春期における親の離婚や姉妹ひいきによる心の歪み。
あ、うちの兄なんかは、50歳を超えた今でも言いますよ。
俺は、怒られた記憶しかない！って、あははっ

で、これは、そういう人物描写や背景が、意外と
しっかりしててですね。あと、演出なんかも手堅くて、
中でも 私のお気に入りは、鏡を使った落下シーンなんですけど、




これは、今観ても秀逸です。

と言うわけで、これは、隠れた名作と言っても良い。
かどうかは、ま、ちょと眉唾ものではありますがｗ
小粒ながらも優れたスリラーっていうのは、




間違いないんじゃないでしょうか！
いや、どうでしょうか？ぜひ、お試しあれ。はっはっはっ