「直線打法」の原型で転がす | ゴルフ直線打法

「直線打法」の原型で転がす

「直線打法」の原型になる転がしがあります。これで、大きな動きでは実行し難い、腕を固定して体で振る動きの効果が簡単に理解できます。

グリーン周りに近づくと、パターで転がして羨ましい程上手く寄せる人がいます。しかし、グリーンのエッヂを超える所まで空中を運ぶ必要がある場合は、これは使えません。そこで、可能な限りロフトの少ないアイアンで転がすことになります。ロフトが少ないと、ボールの回転などの難しい問題が減るからです。

この場合、「パットでも背骨の動きは同じ」(06-08-28)に書いた要領で、左手をクラブのグリップの下から当て、右手を横から当てる形で握ります。左手が上、その下に右手が来ます。これで長さが丁度良くなるように両手の位置を下げます、クラブの長さによっては、右手の親指と人差し指がシャフトに掛かる形になり、垂直に近くシャフトが立ちます。

この体勢で両腕の仕組みを固めると、ヘッドがほぼ左脚内側の線にきますから、ボールを左足先近くに置いて打つことになります。もちろんこれは状況に応じて調整が必要です。この両腕と体の体勢では、腕だけを振る動きは不可能ですから、必然的に肩で右に引き、背骨(胸椎)で左へ引いて打つことになります。完全な「直線打法」の動きになります。

注意すべき点は、両足を目標方向と直角に構えて膝を固めることです。足先が外側に開くと、ヘッドが円弧を描き、真っ直ぐ打てなくなります。

この打ち方ではボールが真っ直ぐ飛びますから、着地点を決めてそこを目指して打つだけの、全く簡単な打ち方になります。後は転がりの距離感ですが、動きが安定していますからこれも掴みやすくなります。この打ち方はショート・ゲ-ムの名手ポール・ラニアンの「完全なるショート・ゲ-ム」(水谷準訳 ベースボール・マガジン社)のチップ・ショットの説明にほぼ一致します。

全く駆け出しのゴルファーだった頃、この打ち方でチップ・インした経験が懐かしく思い出されます。