感染/予言(過去ログ抜粋) | 【邦画/洋画】世にも奇妙な深海部屋【ホラー多め】

【邦画/洋画】世にも奇妙な深海部屋【ホラー多め】

期間限定(予定)の映画の感想ブログです。毎月少しずつ、消化予定。ジャンルはホラー、サスペンスが多めです。

2004年、日本制作。PG-12指定、落合正幸/脚本&監督。原案・君塚良一。
舞台は廃れかけている病院。看護士も医師も数名のみ、医療器具も残りわずか。
そんなギリギリの状態で経営を続けていた病院に、急患が取り残された。
”何か”を体から垂れ流し続ける患者は、すでに人間とは思えない状態だった。
医師たちは”それ”を解剖し、医学会に発表するべく乗り出すが…。

病院ホラーです。タイトルの[感染]は、いろいろな意味に取れて面白いです。
映画も原作も両方見ましたが、ストーリーの分かりやすさは原作の方が上ですね。
(※角川ホラー文庫にて刊行。原案の君塚良一氏が担当している話も視聴済み)
怖さでいうなら断然、映像に勝るものはありませんが…。
冷静に処置してる場合じゃないだろう、と何回ツッコミ入れたことかわかりません。
あと「志村、後ろ後ろー!」的ノリでした。背後にあると分かっていながら
振り向くのは怖いです。典型的なジャパニーズホラーの一例ですが。
[院内感染]と[意識の感染]の二つが主題なのかなと思いました。
特に、後者に注目しながら見ると面白いです。
人間、気の持ちようだなと言いうか(そんな平和な話じゃないのですが)
[予言]とどちらが面白かったかと言われれば[感染]の方が現実味があって好きです。


2004年、日本制作。鶴田法男・監督。原作は恐怖新聞(つのだじろう・作)
Jホラーシアターシリーズの第二弾…だったかと思います。
母は娘に降りかかった死と[未来を予言する新聞]との因果関係を探り続けていた。
父は直前に[娘の死を予言した新聞]を読みながらも、その運命を回避できなかった。
二人は別れ、別々の道を歩んでいるかのように見えた。が、ある日、運命が交差する。

あの時、ああしていれば、こうしていれば…というifの世界を実際にやってみた
感じのする作品でした。三上さん演じる英樹の、悲壮極まりない表情が素敵です。
実際、あんな新聞が届けられたら怖いです。後半は不思議な世界というより
[世にも奇妙な物語]の世界観に近い感じで、話が進行していきます。
結末(未来)を変えてしまうと、自分自身の体にも少しずつ影響が出始める。
かといって、予言された内容を一生、書き続ける訳にもいかない。
英樹に降りかかってきたのは[未来を予言する]能力。毎日投函される新聞もそれです。
大勢の人を救って死ぬか、大切な人だけを救って死ぬか。ある種の選択を迫られます。
何度も何度も同じ場面を繰り返し、その度に結末が変わっていきます。
どの未来を選んでも、不幸な気がしました。結末に救いようが無い作品です。
分かっていながらも止められない。その理不尽さが、作品を印象づけます。