レオン | 【邦画/洋画】世にも奇妙な深海部屋【ホラー多め】

【邦画/洋画】世にも奇妙な深海部屋【ホラー多め】

期間限定(予定)の映画の感想ブログです。毎月少しずつ、消化予定。ジャンルはホラー、サスペンスが多めです。

1994年、リュック・ベッソン監督。仏米合作、ジャンルはアクション。
掃除屋(殺し屋)として生きるレオンはある日、ふとしたきっかけで隣の部屋に
住んでいる少女・マチルダと知り合う。彼女は義理の親に暴力を振るわれ、傷ついていた。
マチルダの家族は麻薬を隠した疑惑で全員が射殺され、マチルダのみ生き残ってしまう。
ある意味でたった一人の肉親である弟を殺されたマチルダは、復讐を誓うが…。

不器用な殺し屋のレオンと復讐に燃える少女・マチルダの奇妙な関係を描いた作品です。
ニキータの系譜だけあって、中年のオッサンと少女の関係性がとにかくツボでした。
「根がない所が似ている」といい、観葉植物だけが友人と言い切るレオン。
「弟の復讐のため」と、レオンに殺しの術を熱心に教わるマチルダ。
復讐の相手は、麻薬取締官のスタン。当然、一筋縄ではいきません。
銃を組み立てる所から始まり、体を鍛える日々。徐々に二人の間に築かれていく
奇妙な信頼関係。マチルダは「愛している」のだとレオンに迫りますが、当然ながら
レオンは相手にもしません。本人は18才だと言い切りますが、どう見ても12才ぐらいの
少女です。キスを迫られようが初体験を迫られようが、のらりくらりとかわします。
レオンは殺しの現場に彼女を同行させ、実戦さながらの特訓も行われました。
殺し屋としてどこまでもストイックでありながら、日常生活においてはマチルダに
頭の上がらないレオン。やはり英語版ニキータと言い切るだけあって、どこか
人間くさい(感情表現が下手ではありますが)やりとりがユーモラスです。
最終的に二人の道は分かたれてしまいますが、人を殺し続けるという事はつまり
こんな終わり方でしか自らの人生に終止符をうてない、という事なのでしょう。
殺し続けるという事は、殺される対象であり続ける事と表裏一体なのだと思います。
仮にマチルダが年頃の少女であったとしても、レオンは決して手を出すことは
なかったでしょう。二人の間にあるものは、何よりも純粋だったと思います。

ニキータとセットでオススメ度…★9
主題歌のSTING(SHAPE OF MY HEART)もイチオシ度…★9