邱永漢著「食は広州にあり」を読んでから約十年後、講談社より同じ著者の
「国富論現代の読み方」(88年3月)が出版された。
新聞の広告を見てすぐ買った。
この本はアダムスミスのエッセンスが詰まっている。いま「国富論」を読むひとは、
かれの研究者以外だれもいないだろう。そういう意味でも経済学の祖といわれる
スミスの思想の概要を本書で知ることができる。
スミスの研究成果をQさん流に語られているが、内容は毎日のハイQほどやさしくない。
とくに後半部は、当時の日本経済が抱えていた行政改革、貿易黒字、消費税、国の借金
財政等の諸問題は、二百年以上前の欧州でも同様だったことがよく理解できる。
最初の章ー経済学はものにまつわる哲学である から印象にのこっている箇所を
引用したい。
スミスの「国富論」の源流を彼の「道徳感情論」の中に見出すことができる。
スミスの場合は、哲学的な思考であったものが社会現象、経済現象に向けられた。
この一事をみても経済学をモノの学問と考えるのが誤りであることがわかる。
経済学は本来、哲学的なものであり、哲学が社会現象、経済現象に向かった時に
経済学に転化するーと考えるべきものなのである。 (P.34-35)
ほかにも引用したい処が多々あるが、長くなるのでこの辺で。
参考までに帯を(↓):
「大金時ち国」日本は、このままではカネによって滅ぶ! 金もうけの神様が世界最古
の経済学書『国富論』をよみ、世界経済の構造、日本経済の特質を論じ、明日の
再生への道を提言する
経済学のバイブル、スミスの「国富論」は200年以上前に書かれたが、いま改めて
読むと現在の日本をとりまく経済環境と当時のヨーロッパの状況が似ていることに
驚かされるなどと、『国富論』をやさしく解説し、あわせて現代社会の問題点も鋭く
指摘する書。
「国富論現代の読み方」(88年3月)が出版された。
新聞の広告を見てすぐ買った。
この本はアダムスミスのエッセンスが詰まっている。いま「国富論」を読むひとは、
かれの研究者以外だれもいないだろう。そういう意味でも経済学の祖といわれる
スミスの思想の概要を本書で知ることができる。
スミスの研究成果をQさん流に語られているが、内容は毎日のハイQほどやさしくない。
とくに後半部は、当時の日本経済が抱えていた行政改革、貿易黒字、消費税、国の借金
財政等の諸問題は、二百年以上前の欧州でも同様だったことがよく理解できる。
最初の章ー経済学はものにまつわる哲学である から印象にのこっている箇所を
引用したい。
スミスの「国富論」の源流を彼の「道徳感情論」の中に見出すことができる。
スミスの場合は、哲学的な思考であったものが社会現象、経済現象に向けられた。
この一事をみても経済学をモノの学問と考えるのが誤りであることがわかる。
経済学は本来、哲学的なものであり、哲学が社会現象、経済現象に向かった時に
経済学に転化するーと考えるべきものなのである。 (P.34-35)
ほかにも引用したい処が多々あるが、長くなるのでこの辺で。
参考までに帯を(↓):
「大金時ち国」日本は、このままではカネによって滅ぶ! 金もうけの神様が世界最古
の経済学書『国富論』をよみ、世界経済の構造、日本経済の特質を論じ、明日の
再生への道を提言する
経済学のバイブル、スミスの「国富論」は200年以上前に書かれたが、いま改めて
読むと現在の日本をとりまく経済環境と当時のヨーロッパの状況が似ていることに
驚かされるなどと、『国富論』をやさしく解説し、あわせて現代社会の問題点も鋭く
指摘する書。