去年読んだ本のなかでは、面白度はかなり高かった。
(とくに語学に関心のあるひとにとっては)

通訳駆け出し(学生の時?)の頃、ひと夏稼いだバイト代をタクシーの
運ちゃんに騙されて全部渡してしまった。後年、かれが何年もかかって
戻して呉れたハナシとか。

この記事のなかでローマ法王王冠1のクリスマスメッセージのことを取り上げたが、
TV局が用意した若い美人通訳恋の矢は、法王が十字を切りながら

パートレ エト フィリウス エト スピリツ サンクツス

(羅語で書きたいがスペルに自身がない。ご免なさい)

と言ったのを理解できなかったという。

おい、いくら伊語でないといっても、十字を切ってるんだから
分りそうなものでしょうヨ、お嬢さんビックリマーク

父と子と聖霊の御名によって アーメン

でしょうが。。

次に彼女が書いた本もちかぢか読むつもり。

「シモネッタのデカメロン」(2005.8月 文芸春秋社)
 -イタリア的恋愛のススメ-

〈田丸公美子〉広島生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒。
イタリア語会議通訳、翻訳業。

バストはDカップ(元)といふあせる



(2006/08/15 Tue)

「パーネ・アモーレ」 田丸公美子著 文春文庫

ー副題 イタリア語通訳奮闘記ー

最近読んだ本のなかでは出色の面白さ! 著者は伊語通訳の横綱級という。

柄が大きく派手でグラマーな彼女が、現地で‘その種‘の女性と勘違いされ
女を上げた話など報復絶倒な話が満載。

マルチェロ・マストロヤンニ、ジーナ・
ロロブリジータ、フランコ・ネロやファッション業界のボスたちの横顔、こぼれ話、
裏話も。

冴えた文章の技でアッというまに読了。

とくに同時通訳では幅広い知識と教養が必要と説く。

例えば、帯にもあるローマ教皇のクリスマス
メッセージの項で、ジョヴァンニはヨハネ、ピエトロはペテロと

すぐ切替できるように聖書
にも目配りがいる、また、‘あなた方‘は‘汝‘など臨機応変に

使い分けねばならぬ!

語学に携わるひとへのお奨め本です。