敗戦国がとった行動 : ドイツの戦後補償 (日本との相違点) | lilychien-fc2012

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第二次世界大戦後のいわゆる戦後補償には、国家が国家に対して行なう
国家賠償 』と、国家が個人に対して行なう『 個人補償  』とが存在した。

ドイツはどうであるかというと国家賠償はしていない。
これは国家が東西に分断されたため平和条約が締結できなかったため
である。

ドイツが行なったのはユダヤ人に対するいわゆる個人補償だけで、
ユダヤ人以外に個人補償は一切行っていない。

なぜユダヤ人に個人補償をしたかといえば『 ホロコースト 』を行った事実が
あったからである。ナチスのホロコーストは第二次世界大戦中に実行された
とはいえ戦争とは関係のない?行為だから、厳密には戦後補償というわけではない。

そうである・・・。ドイツは戦後補償はしていない。
日本とは性格が異なるのである。

東西ドイツが統一後、1995年にフランス・ギリシャ・オランダ・セルビア、
及び東欧の5ヶ国から国家賠償請求の声が上がった。

ホロコーストはドイツ国民から支持されたナチスの行為である・・・。

ドイツ人はこの責任から救われるために、
一般のドイツ人とナチスとを切り離すという手法を用いた。

ホロコーストを行なったのはヒトラーやナチスであり、一般のドイツ人ではない
というおかしな論法である。

しかしながら2005年になって当時のシュレーダー首相は、
ホロコーストに対するドイツ人全体の責任を強調する演説を行っている・・・。

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整理してみると・・・・・

日本:国家賠償を済ませている。また個人補償は請求した唯一の国である
オランダに対して済ませている。

ドイツ:国家賠償を行っていない。個人補償はこれを行ってはいない。
「ユダヤ人への個人補償」はホロコーストに対するもので戦後補償ではない


となる。

                                         (続く)