こんにちは

心理セラピストの野沢ゆりこです。

 

 

おもに東京・千葉で活動しています。

野沢ゆりこのプロフィールはこちら

 

 

 

どんな人に向けて活動しているの?

 

自己否定が強い

自分責め、罪悪感が強い

そんな人が過去はどうであれ、

「私っていいな」に変わるセラピー

を目指しています。

 

 

 

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人は良くも悪くも親と同じになろうとする、「同一化」という心のしくみ

 
 
気づけば、親と同じような言葉を使っている
親と似たような感情の動きをしている
そんな経験はありませんか?
 

「母のようにはなりたくない」と思っていたのに、

気づけば同じように我慢している。
「父とは違う人生を生きたい」と願っていたのに、

気づけば同じ生き方を選んでいる。

 

それは、意志が弱いからでも、性格の問題でもありません。
人の心には、良くも悪くも親と同じになろうとする自然な力が働いています。


心理学ではこれを「同一化」と呼びます。

 

同一化は、愛のかたちであり、同時に苦しみの種にもなり得るもの。
この無意識の力を理解することは、「親の人生」と「自分の人生」を区別し、
より自由に生きる第一歩となります。

 

親子が布団で寝ている様子のイラスト

 

同一化とは何か

心理学でいう同一化(Identification)とは、


他者──特に親や養育者の感情・価値観・行動などを
自分の一部として取り込む心理的なはたらきのことです。

 

子どもは「愛されたい」「見捨てられたくない」という本能的な欲求を持っています。
そのため、親の感じ方や生き方を真似し、親の世界観を自分の中に取り込みます。


このプロセスを通して、子どもは「安心」「自分らしさの輪郭」を得るのです。

つまり、同一化は人間の成長に欠かせない自然な心理作用です。


けれど、成長の過程でそれが強く固定化すると、
「親の生き方の再演」という形で苦しみを繰り返してしまうことがあります。

 

 

なぜ人は親と同じになろうとするのか

1. 愛とつながりの証としての同一化

 

子どもにとって、親とのつながりは生きるために必要な「安全基地」です。
たとえ親が不幸だったとしても、「親と同じでいること」が
愛されるため、見捨てられないための手段になります。

無意識のうちに、「親と同じでいれば安心できる」「親のそばにいられる」と感じるのです。
それはとても自然な愛のかたちです。

 

2. 親を超えることへの罪悪感

「親より幸せになってはいけない」
「親を超えるのは裏切りだ」
そんな感覚を抱いてしまう人は少なくありません。

この罪悪感は、幼いころに感じた“親を助けられなかった無力感”から生じていることもあります。
大人になっても、その感覚を引きずりながら、
「せめて同じように苦しんでいれば、親とつながっていられる」と感じる人もいます。
それが、同一化を維持させる強いエネルギーになります。

 

3. 分離不安と自立のテーマ

心理的な自立とは、親を否定することではありません。
むしろ、「親は親、自分は自分」と境界を持ちながら愛することです。

親との心理的な分離が進むほど、
「親の人生」と「自分の人生」を切り離して考えられるようになります。
けれど、分離には不安や孤独が伴うため、
人は無意識のうちに“親と同じ道”に戻ってしまうことがあるのです。

 

 

同一化のプラス面とマイナス面

同一化は必ずしも悪いものではありません。


私たちは親を通して「人を愛すること」や「努力すること」を学びます。

それは健全な同一化の姿です。

 

一方で、親の苦しみや未解決の課題まで取り込んでしまうと、
同一化は自分を縛る鎖になります。

 

「母のように我慢しなければならない」
「父のように頑張り続けなければ価値がない」

 

そんな思い込みが無意識の中で強く働くと、
本当の自分の感情や欲求が見えなくなり、


「自分の人生を生きていない」

「そもそも自分がわからない」

「何のために生きているのかわからない」

 

という感覚に陥ることがあります。

 

 

同一化を手放すためにできること

1. 気づく

まず、自分がどんな場面で親と同じ反応や考え方をしているのか、観察してみましょう。
気づくことは、手放しの第一歩です。

2. 境界を持つ

「これは親のもの、これは自分のもの」と心の中で区別します。
親の価値観や感情を自分の中に返還する“イメージワーク”も有効です。
セラピーの現場では、

「この問題はお母さんの問題です。自分で解決して下さい」

「この劣等感はあなたのものです。お返しします」

というフレーズを言ってもらうことがあります。

3. 自分に許可を出す

「私は親と違う生き方をしていい」
「幸せになることは、親を裏切ることではない」

この言葉を、何度でも心の中で繰り返してみてください。

同一化を手放すことは、親を見捨てることではなく、
親を敬いながら自分の人生を歩むという成熟のプロセスなのです。

 

 

おわりに

私たちは皆、親という存在を通してこの世に生まれ、
その影響を深く受けながら成長してきました。


だからこそ、親と似てしまうことは自然なことです。
それは、愛されたい、つながりたい気持ちがあるからです。

 

けれど、いつかはその愛を胸に抱きながら、
自分自身の人生を生きる時が訪れます。

 

親の人生を否定することなく、
それを敬い、感謝をもってそっと手放す。

その瞬間、あなたの中に新しい命の流れが生まれます。

 

「私は、私として生きていい」
──その許可を、自分に与えてあげてください。

同一化を超えた先に、本当の自由と成熟が待っています。

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

コスモスと青空

 

 

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