ホミン小説「秘密」#43「Revive」 | 東方神起小説 Lily♡ホミンの香り

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ユノとチャンミンがいる限り
みんなと一緒に「We are T!」

 

 

 

 

 

#43「Revive」

 

 

 

 

覆い被さっていたユノは最後に、

額にそっと口付けをしてから

ごろりと横になり、目を瞑った。

 

鼻筋の通った端正な横顔を

ぼんやりと眺めながらチャンミンは、

ここまで来て急に引かれると

なんだか放り出されたような気分だな、と思う反面、

ほっとしたのも正直なところ。

 

芽生えたばかりの小さな愛は

その全てを受け入れる覚悟など

まだ出来ていないのが本音だ。

 

たった今まで自分に預けられていた身体の重みと
口の中に残る甘い余韻を思い出しながら

チャンミンはようやく体の力を抜いた。

 

 

 

「、、、視線感じる」

 

深呼吸のような深い息をつきながら

ユノがちらりと視線をこちらに向ける。

 

「、、、あ、ごめん。あの、もう、寝る?」

 

 

単なる確認のつもりで問うただけだが、

ユノはどうやら誤解してしまったらしく

むくりと上半身を起こして

何やら鼻息荒く迫って来た。

 

「、、、お前、俺が今、必死で自分を落ち着かせてたの気付いてないのか?それとももしかして、この先もシたいって事??誘ってんのか?」

 

「えっ!な、なんでそーいうことになるんだよ!落ち着いてよ、」

 

「俺は本当にヤバいんだよ、今。俺の予想を遥かに上回って体の一部が反応しちゃって、」

 

「何の話してんだ!」

 

「分からない、とは言わせねーぞ。お前だって同じモン持ってんだろ」

 

「うわ!なにそのデリカシーの無さ。、、、あぁ、もう参るよ」

 

 

身体的な確信を突かれたチャンミンは

一気に耳たぶまで赤くなり、たまらず

クッションに半顔を押し付けたが、

恥ずかしがる姿があまりにも可愛くて

ユノは鼻先同士を重ね合わせ、そのままグイ、と

顔をこちらに向かせた。

 

「(笑)、ごめん。冗談。、、、俺、本当にお前を大事にしたいんだ。それにこういう事は、別に急いで経験する必要なんてないだろ?」

 

 

「、、、うん、ちゃんと考えてくれてありがとう。あなたの言う通り、僕たちはまだ始まったばかりだし、時間はたくさんあ、、、」

 

そこまで言いかけて言葉に詰った。

ユノにはまだ、公認の婚約者が居る事が

頭を過ったせいだ。

それに、彼女の事が頭を掠めると同時に、

再びあの黒い靄(もや)のようなものが現れ、

自分とユノの間を縫うようにすり抜けていくのを、

はっきりと目撃したからだ。

 

その直後にチャンミンは、

凍り付きそうな感覚に陥り、

思わずユノの胸元に飛び込んだ。

 

 

「どうした?、チャンミン、」

 

「、、、今、なにか見えた?」

 

 

どうか自分の気のせいであって欲しいと願いながら

同意を求めてそう問いかける。

 

ユノは小さく頷いて答えた。

 

「黒い靄だ。さっきと同じ」

 

「そう、、、やっぱり、、、」

 

絞り出した声でそう答えた。

 

今までとは違って

身近に迫って来た黒い靄に

得体の知れない恐怖と不安を感じる。

それに、心のどこかでは強烈なデジャヴに襲われて

それらを振り解くようにユノにしがみついた。

 

口にこそ出さなかったが、

当然ユノも同じ感覚なわけである。

ただ、チャンミンと違って恐怖心は一切無く、

それよりも果たしていつ、どこでこの靄と遭遇したのか、の

記憶を辿り始めていた。

しかしながら、自分の懐で怯えている愛しい人を

このままにはしておけない状況だ。

 

ひとまずチャンミンの背中に腕を回して、

める様にぽんぽんと背中をあやし、

あえてふざけた声を出す。

 

「おーーい、言っとくけどここ、ワケアリ物件なんかじゃないからなー」

 
「、、、ぶっ(笑)、わかってるよ。今まで何度も来てるけど、ゴーストに遭遇したことなんてないし、、、してたらここには二度と来てないしね」

 

「な?だろ?、とにかく今夜は記念すべき日なんだから、余計なコトは考えないようにしようぜ。ほら、もっとこっち寄って、」

 

「んー、、、余計なこと、かなぁ、、、なんだかとても大事な事のような気もするんだけど、、、」

 

「しー。いいから黙って。俺が一緒に居るから怖くないだろ?朝までずっと抱きしめてるから、安心して寝ろ。ほら、寝る前の挨拶は?」

 

「う、、、ん、、、そうだよね、、、わかった。、、、おやすみ、ユノ」

 

「あぁ、おやすみ。また明日な」

 

 

チャンミンが目を瞑るのを見届けてから

ベッドサイドの灯りを暗くした。

 

華奢なチャンミンの肩を抱いて

こうして二人で眠る事にも

デジャヴを感じていたのは明らかだった。

もしかして本当に前世が関係してるのかも、

と考えながら、ユノもいつしか眠りに落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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