Snowy prince・141「予感」
「(がっしゃーーん)起ーーきーーろーーーー!!!」
「!!!」
「、、、、ンだよ、っるっせーな!!」
昨夜はユノのお陰で久しぶりに熟睡出来たというのに、
今朝の目覚めは過去最高に最悪だ。
なにしろ、けたたましいドラムの音とヒニムの怒鳴り声が
目覚まし時計代わりなのだから。
ユノなんて目を覚ました瞬間から機嫌が悪くなって、
起き上がるや否や、ステージ上のヒニムのところへ
大きな足音を立てながら歩いて行き、
ドラムスティックを半ば乱暴に取り上げた。
「ったくいつもいつも!普通に起こせないのかよ!」
「ぶーーー(笑)朝から変な顔して怒ってる」
「話し聞いてんのか!」
「もっちろん。、、、けどね、今まで何度も言ったはず。僕の手を焼かせずに自分で起きなさい!それから、何度言えば分かるんだろうね君たちは。、、、独り身の僕の前でイチャつくなーーー!」
ヒニムは言い返しながら、奪い返したスティックで
ユノの頭をリズミカルに叩いてステージを降りた。
「あの、ヒニム、ごめんなさい。アラームセットしてたはずなんだけど、、、無意識に止めちゃったのかも」
「、、、チャンミン。君って本当に素直で良い子だね♪良いんだよ、気にしなくて」
「、、、なんだそれ。えこ贔屓かよ」
「それに引き換えあんたってほんっと意地っ張り。つまんない男だねユノって。」
「は?もっぺん言っ、」
「あぁ、やめてやめて二人とも。、、、とにかくキッチンに行こう。ヒニムお腹空いてるから機嫌悪いんでしょ、、、」
「あぁ~~お腹空いた。僕先にキッチンに行こっと。今日こそラーメンかな~」
そう。
ここ数日間ヒニムと一緒に生活して気付いたんだけど、
彼はとにかく本能に忠実というか、特に空腹に関しては我慢が出来ないようで
なんだか苛ついてるな、と思ったら大抵はお腹が減っている時だ。
一昨日は突然頭を抱えて大声を出すから、
その理由を聞いてみると「ラーメンが食べたい。食べたくてたまらない!」
と言う。
それでホビット達が食事を運んでくるたびに、作ってくれと駄々をこねていた。
ホビット達は作った事がないから出来ないと断ったのだけど、
しつこく言うヒニムに根負けして、レシピを探して試作するから、
2、3日待ってくれと言われていたのだ。
「ほら、ユノも機嫌直して。僕たちも行こう」
「ったくヒニムのやつ、、、耳がズキズキしてるよ」
「あぁ、可哀想に。よしよし、イタイのイタイのとんでけ~」
「、、、ぶっ(笑)ククク」
やれやれ。
この人達と一緒にいると、退屈してるヒマもないなと、
前を歩くユノの背中を見て、こっそりと笑った。
キッチンに行くと、既にヒニムはテーブルに着いていて
美味しそうな音を立てながら麺をすすっていた。
「うわ。美味しそう~。君たちこれ、、、」
「めちゃくちゃ美味しい。今まで人間界でもたくさん食べた事あるんだけどさ、これが一番美味い。最高。星3つ」
ーーーへへ。そう言って貰えりゃ作った甲斐があるってもんさ
ーーーさ、王子も先生もどうぞ
実は僕は、このラーメンとやらを食べたことが無かった。
城の専属シェフは多国籍の料理を作れるけれど
どれもいわゆる高級料理ばかりだったから。
「うん、まじで美味いな、これ。最高」
「へぇ、、、こういう味だったんだ。うん、本当に美味しいね。ユノも食べた事あるこのラーメンって、そんなに一般的なの?」
「世界的に一番有名な料理かもな。人間界にはお前の知らない料理がたくさんあるから、向こうに行ったら片っ端から食わせてやるよ(笑)」
「チャンミンって体が細い割にはよく食べるから、店ごと食べつくすかもね(笑)」
「あ~楽しみだなぁ~」
そんな事を話していると、ひとりのホビットが近付いてきて、
モジモジとエプロンの端をつまみながら
小さな声で僕たちに声を掛けてきた。
ーーーあの、、、、みなさん。そんな具体的な話をされているという事は、いよいよあちらへ発たれるのですか
ーーーさっきから聞いてたが、あんたら、今すぐにでも行くような口ぶりじゃねーか
「、、、うん。実は、僕たちのレッスンはもう終わりだってヒニムが」
「そ。だって、驚異的な吸収率なんだもん、この子達。今のレベルならすぐさまデビュー出来るよ」
ーーーデビューって、、、例の作戦の事か?
「、、、デビューは出来ても、誰もが認めるアーティストにならないと意味がない、、、必ず有名になってみせる。Snowyの為に努力は惜しまない」
「必ず成功させるから、、、、王国の時で1年間。向こうでは10年間にも及ぶ。、、、しばらく留守にしてしまうけど、どうか君たち、王国を護ってて」
ーーー、、、もちろん。約束します、王子
「約束」
「約束」
ホビット達は勢ぞろいをし、胸に拳を充てて、
僕やユノと視線を交わしてからお辞儀をした。
胸の拳は、命を懸ける、という意味。
身の引き締まる思いで受け止めた。
「、、、よし。食事が済んだら旅立ちの支度にとりかかろう。冬で無くて良かったけど、山道だから重装備で行かなくちゃね」
「重装備って、、、普通に旅するのか?」
「そ。さすがの僕も、時空の歪みは超えられない。だからこそ猫ちゃん達のお世話をホビット達に頼むんじゃないか」
「だけど、この森を抜けるには相当時間が掛かると思うし、、、すごく大変だよ」
「、、、なぁチャンミン。おふくろさんが俺に預けたジュエリー。あれ、今こそ使う時かも知れない」
「あ!あのペンダントの事?」
そういえば僕とユノが初めて会ったとき、森の奥深くだというのに
人間界からやってきたというユノはあまり疲れた様子もなく、
ひょっこりと現れたのを思い出した。
王国の入口付近は、容易く人間に気付かれないように、
ただの森の奥ではなく、、、更に、更に、その奥深くにある。
母が持っていた地図があったとしても、数日で辿り着けるはずもない。
「あの時ユノは光る木を見つけて、それに近付いたら目の前に僕が居たとか言ってたね」
「その通り。山道だって、勝手に体が動いて進んでたらあっという間だった」
「ふぅ、、、ん、、、要するに、そのジュエリーってやつは、ワープが出来るみたいだね」
「試してみる価値はありそう、、、。じゃ、早く食べて正午までに支度を済ませよう」
「出発は今日の午後。いいね」
「時は満ちた。あとは実行するのみ、だ」
つづく
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
こんにちは(∩´∀`)∩
先日の大寒波で降った雪も、アッと言う間に解けてなくなり、
庭に放置された草もまた、丸見えになりました、、、←片付けろってば
さて
今日は午後から暇なので、買い物ついでに
ヒトカラでも行って来ようかな、と。
2月27日の、オフ会の後で、
チングちゃんと二次会する予定になってて
トンカラするんです、、、
ハモる!
からね。
練習しとかないとね←どんだけ熱心www
ではでは
ちょっとローソンのまちカフェで何か買って
買い物へレッツらごー




文字数が多く、読むのが大変だと思いますが、
いつもお寄りくださり、応援してくださる皆様
本当にありが㌧ございます♪
ありがとう
うれしい
アイシテマス←なんでカタコトw
良かったら1日1度
お願いします

にほんブログ村
こちらもぜひ


二次小説ランキングへ







