Snowy prince・101「望み」
「、、、火の国の封印が」
「そうだ。、、、なぁ、チャンミン。俺、火の国の王子なんて言ってるくせに、実際はあの国の文字さえ読めない。、、、不甲斐無くて、情けないよ」
自分に対しての嘲笑を浮かべながら
ユノは俯き、地面をザッと蹴った。
ユノの心の中の葛藤は、きっと予想以上に複雑だ。
「ユノ、、、そんなの当たり前でしょう?ユノは人として人間界で暮らしていたんだから、、、どうか顔を上げて。僕に出来る事ならなんだってする」
ここに来てから、、、いゃ、もっと前だ。
人間界で僕の母と出逢ってからの短期間に
ユノにとってどれだけ驚く事の連続だっただろうか。
それなのにユノはその都度気丈に振る舞って
自分の運命をありのままに受け入れ、
強い姿は揺るぎなかった。
でも、僕は知っているんだ。
本当のユノは人一倍繊細で、脆い。
「ユノ。直ぐに城へ戻ろう。閉鎖式は無事に終わった。たった今から僕は、あなただけのチャンミンなんだから。なんだってする」
「、、、チャンミン」
「あ~良かった。安心したよ。ユノ先生、チャンミンもあー言ってるんだし、この際こき使っちゃえ(笑)」
「っるさいよ!」
そんな風に茶化すミノだって
本当は誰よりも王国の未来を想ってくれている。
この件を僕の耳に入れなかったのだって
本当は僕のメンタルを、重要視してくれたからこその事だろう。
「、、、ミノ、ありがとう。僕が閉鎖式に集中できるように気を遣ってくれたんだね。、、、さっきはひどい言い方をしてごめん。」
「ぜ~~んぜん気にしてない(笑)、、、というわけで、、、僕、そろそろ行くよ」
「ミノ。必ずまた逢おう。約束だ」
「はい。もちろんです。、、、じゃぁな、チャンミン」
「あぁ、待ってミノ!、、、これを」
僕は咄嗟に、手首から皮のブレスレットを外してミノに手渡した。
もちろん、ただのアクセサリーなんかじゃない。
中心のパーツは一見ガラス細工に見えるけれど
実は永遠に解ける事のない氷。
目を凝らして中をのぞくと、スノードームのようにチラチラと雪が舞っていて、
まさしく王国そのものだ。
「これ、、、代々王家に伝わる物じゃないか!、、、だめ、だめだよ。恐れ多くて、僕なんかが持って許される物じゃない」
「ううん。今これを持つべき人はミノ以外には居ない。、、、僕たちが本当に再会出来るのならば、僕はそれを信じて、これをミノに預けるよ。」
手を振って拒むミノの手首を掴んで
殆ど強引に身に着けさせた。
それはミノの細い手首にぴたりと馴染み
まるでブレスレットそのものが
ミノに寄り添ってくれたかのようにも見えた。
「、、、わかった。じゃぁ、大切に預かるよ。」
「うん、、、」
「じゃ、今度こそ本当に行くから。ホビット達、妖精のみんなも元気でね。ふたりの事頼んだよ。、、、、じゃぁ、また逢う日まで!」
「気を付けて行くんだぞ、」
ミノは返事の代わりに、一度大きく腕を振り上げて、
門に向って笑顔で駆け出し、外に出てからは一度も振り返ることなく
森へと姿を消した。
視線を地面へ落とし、ふぅっと溜め息をつくと
ホビット達が寄ってきて僕の腰をぽんぽんと叩く。
「うん、大丈夫だよ。みんなが居てくれるんだから寂しくなんかない。心配かけてごめんね」
「よし。門を閉めるぞ。あぁ、反対側の扉。ホビットの皆さん、手伝ってください」
「かーーーっ!ホントにアンタは空気が読めねーな!俺と陛下は今、せっかく良い雰囲気だったってのに!」
「クスクス(笑)、さ、僕も手伝うからみんなで閉めよう。重い扉だから気を付けてね」
こうして無事に、この王国は閉鎖を迎えた。
けれど、僕らはこれから、新たな道を進む。
王国再生へ向けて。
「さぁ、城へ戻ろうチャンミン。ファイルを一から見直さないと」
「うん、帰ろう。僕たちの城へ」
つづく
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
引っ張り過ぎ?
許してくださいw(* ̄Oノ ̄*)
昨日はユノの情報がたくさんあがりましたね。
チャンミンもユノの姿見たかな。
、、、っていうか、BoAちゃんにユノからお返事きてたみたいだけど
チャンミンにも真っ先に手紙書いたんじゃないかなぁて
勝手ながら信じてます。
ところで明日、わたしは東京へ参ります。
実は、今年の夏もエイネーション行くのです~
ヘッドライナーのスジュを見届けなければ!
そして、
ユノとチャンミンに報告しなければなのでいっす!!←どうやってだよww
お天気どうかしら、、、
雨さえ降らなければ良いんですけどねぇ、、、
体調も万全とはいえないので、どうか暑さが和らいで
不快指数の少ない一日が過ごせたらな、と思っております

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