二人の部屋(短編小説) | 東方神起小説 Lily♡ホミンの香り

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ユノとチャンミンがいる限り
みんなと一緒に「We are T!」

※妄想小説です。


※転載禁止です。








よろしくおねがいします(*'ω'*)

















二人の部屋














久しぶりのイル活動が始まった。





韓国では、同じ界隈にあるとはいえ別々のマンションに住んでいる僕たち。


イル活動の間は同じ住まいで一緒に過ごせるから、実はすごく待ち遠しかった。





もちろん仕事が一番だし、ツアーも十分過ぎるほどに気合い入ってるんだけど。





でも、最近ユノヒョンは足を怪我してしまって殆ど外出が出来なくなってて…


以前みたいに僕のマンションに泊まりに来られなかったから。


僕がユノヒョンの方へ出向いて行かない限り、仕事以外では逢えない状態だった。





もちろん、離れて暮らす事は二人で何度も話し合ってお互いに納得して決めた事だし、


今までずっと、いつもヒョンに囲まれて守ってもらってたけれど、


一人で暮らすってことは、やっと一人前の大人として認めてもらえる様な気がするし。




僕の好きなインテリアや音楽に囲まれて、僕だけの自由なライフスタイルを保ち、


いつも整理された部屋で過ごすのは最大の希望でもあった。




何しろあのヒョンときたら、部屋を散らかす名人なんだから…(笑)


けど、ユノヒョンの居ない空間がこんなにも寂しいなんて想像以上だった。


でもそんなこと今更言ったら「もぅ大人なんだから。しっかりしろ。」なんて、


小言を言われちゃいそうだから、絶対に言えない。




あぁ、でも久しぶりに二人きりになれると思うと、すごく、すごく嬉しくて、


いくら抑えようとしても勝手に浮ついてしまう僕。




「、、、チャンミナ、?なんかずっとニコニコしてるけど、なんか良い事でもあったの?」




慌てて平静を装って返事をする。





「えっ、、?な、なにもナイですよぉ。変なこと言わないでくださぁいむかっ、、、ふふ






だめ。嘘。


勝手に頬が緩んじゃう。w


誰のせいだと思ってるんだか。





だけど、こうして一緒に居ると、今のユノヒョンの状態は僕の予想を超えて、


普段の生活に結構支障があることを思い知らされる。




お風呂の時だって、滑ってしまわないかと思ってずっと聞き耳立てて様子伺って、、、、


心配しすぎて僕の心臓に悪いったら、、、




僕がせっかく一緒に入ろうか、って言ったのに。


ユノヒョンがなぜか拒否するから、、、ったく。





だからせめて、着替えだけは手伝わせて貰おうと思い、


僕はユノが上がるころを見計らって、バスタオルを両手に広げて脱衣場で待ち構えていた。





あれ?、これって、、、ちょっと過保護かな?(クスw





僕の姿を見てユノは驚いてたけど、すぐに身を任せてくれた。





それから僕はスウェットのズボンをはかせながら、浮かせたユノの右足に触れてみた。




「ね、ユンホ、足どう?痛くない?、もぅ、、、今日も調子にのってみんなの前でクイクイ動かしたりしてたでしょぅ。、、まだだめですよ。」




まだ少し腫れが残ってるのに。


痛みよりみんなの事ばかり気にして…。




ユンホのそんなところ、すごく心配だけど、実は一番尊敬する。





あり得ないほど純粋で健気で、、、たまらなく愛おしい。






「ね、ユノヒョン。今日からは僕がずっと傍にいるからなんでもしてあげる。どんな小さな事でもすぐ僕に言ってください。いい?わかりましたか?」




「あはw、チャンミン、今日優しいじゃん♪」




むかっ、僕はいつも優しいです。」





「ん~~、、、じゃぁ、、、さっそくだけど、、、、」




「ぶっ(笑)、、、ほんとにすぐですね。、、、良いですよww、先生、なんですか?ん?」




「今夜から一緒に寝てよ。」








・・・・・・ヤバい。嬉しい。





けど、一回拒否ってみる。








「なっ、なぁに言ってるんですかぁ。、い、一緒に寝ちゃっちゃったら、僕の足が勝手に動いて、ユンホの足を蹴っちゃうかも知れないから、」





言葉とは裏腹に、声が上ずって噛みまくり、、、。





なんとかそぅ言い終えて、チラリと上目づかいにユノヒョンを見てみた。


、、、完全に僕の気持ちに気づいてるらしい。





だって口の端が少し上がって、微かに笑ってるもの。





「へー、あっそぅ、じゃいいや。一人で寝るわ。もぅ俺ベッド行くから。おやすみ~」





わざとそんな意地悪を言いながら、振り向きもしないで出ていく。


松葉づえを使わずにピョコピョコとジャンプしながら進み、ふいに廊下の壁にぶつかった。


咄嗟に僕はユノヒョンに駆け寄って、抱きしめるように体を支えた。




「ユンホ、危ない!、、、ちゃんと杖使わないと!」




「クク、チャンミン捕まえた~www」




「捕まえたのは僕ですむかっ、」




「罠を仕掛けたのは俺だww」




「!!、、、、」








まったく、、、。





僕はそのままベッドまで、ユノを支えて連れて行った。





「はい着いた。じゃ、横になって下さい」





ブランケットをはぎ、枕を整えてからユノをゆっくりと座らせる。


ほんとは一緒に寝たいけど、さっき言った言葉も決して嘘ではない。


実際過去に僕は寝惚けて、隣で寝ていたユノを殴った事があるから、、、





けど、本音を言えばもう一度「一緒にねよう」って言ってくれないかな、って期待もしてる。


だから、ユノが既にベッドに横になってるのに、わざとらしくブランケットを掛けなおしたり、


サイドテーブルに置いたiPodの位置を整えたり、ユノのまわりをちょろちょろ動き回って、


物凄~~~~く遠まわしに催促してみたりして。





なんてめんどくさい僕、(笑)





「チャンミ、」




「ん?」




「え、」




、、、しまった。


期待してたのがバレバレ。


返事するのが早すぎた、、、




「、、、ブッ(笑)、あははは(笑)」




「なっ、なんですかぁ」





恥ずかしさのあまり、必要以上に目を見開いて大きな声を出してしまった。


想定外の自分にどうしようと思った瞬間、グーにしていた僕の手にユノが手を伸ばし、


クイ、と軽く引っ張った。





それから肩肘をついて上半身を起こし、


「良いから。蹴っても。一緒に寝ようよ。俺が一緒に寝たいんだよ。」


と真面目な顔をしてそぅ告げた。





「、、、ん、、うん。、、、へへ」





「世話の焼けるやつ。w、ほら、来いよ。」





そういいながらブランケットをめくって僕を誘う。


少し照れくさいけど、僕は素直に体を寄せた。





「腕枕してやるw」





「え、いいよ、そんな、、」





「俺は足以外はぜんぜん平気なんだよ。ほらほら、頭あげてww」





半強制的に僕の頭の下に腕をすべり込ませてくるユノ。


続けてユノは向かい合う形に体の向きを変え、あたたかいその両腕は、僕をふわりと包み込んだ。


僕はユノのちょうど首のラインに沿って顔を埋め、そんな僕の頭に、ユノは軽く顎を乗せた。





「あ~、この感じ、久しぶり、、、」





「ん、そうですね、、、」





「安心する、、、」





「僕も。w」





久しぶりに直接感じるユノの体温や鼓動、多分僕しか知らないユノの匂い、抱きしめる力の加減、脈に合わせてピクピク動く首の血管、少し冷たい耳。


どれも僕が一番大好きで大事なモノ、、、





ユノの胸の中で、僕は二度、深呼吸した。





「、、、あ、そういえば、ユンホ。なんで今日は一緒にお風呂入らなかったの?」





「、、、、、」





「?、、ユンホ?」





「、、、、スー、、、、」








ベッドに入ってまだ10分も経っていないのに、あっという間に寝息って(笑)


久しぶりだから、もう少し話したかったのに。





離れて暮らしてるから、普段充分な睡眠が取れてるかどうか気になってたけど、、、


ここだけの話、少なくとも僕はユノと一緒の方が熟睡できるからね。


ユノもそうであってほしいな、って思う反面、もしそうだと尚更心配だな、とも思う。





でも、イル活動は始まったばかりだから。


時間はたくさんある。





僕の献身的な愛と「指導」で(ww)、一刻も早くユノの足を治して、


ファンのみなさんに喜んで貰えるライブを作り上げていかなくちゃ。





「ユンホ、頑張ろうね、、、」





ユノが目を覚ましてしまわないように、僕はゆっくりと顔をあげ、そっとユノに口付けた。




それから僕は再び、ユノの胸にごそごそと顔をうずめて目を瞑った。





「ユンホ、おやすみ、、、だ、い、す、き、、、、」











おわり









あとがき





いよいよ4月ですね。


新しい生活が始まります。





そして、ライブツアーも間もなくですね。





今回の物語は、ユノの怪我を茶化しているわけでは絶対になく、(そんなこと絶対にしない)、


「ネタ」にしてる、と責められると返す言葉もありませんが、ただ単に「ネタ」にしているわけでもありません。





きっと私の中で、少しでも心配を軽減させるための、自己防衛的な気持ちが書かせたのだと分析しています。


非常に独りよがりではありますが、、、





それに、実際に日本ではチャンミンとの共同生活ですから、そこらあたりも物語として書いて安心したかったというか・・・。


このお話を読んで下さったみんなと、こういう気持ちを共有したかったというか・・・。


そんな想いです。





とにかく、一刻も早く良くなって欲しいです。


そして、絶対に無理をしないでほしいとも願っています。








様々な願いと想いを込めて、、、








ユノ、チャンミン、





がんばって。








いちごLily