【府中のにわかオージーファン ~桃色行脚'19~】 | 監督のささやき戦術

 東京都下の地方球場で、『プレミア12』に向けて調整中のとあるナショナルチームの応援をしてきた、先日の休場日の話の続きをさせて頂く。

 ※前編はこちら

 

 

 府中市と『ホストタウン』の提携を結んでいることで、『プレミア12』に向けての事前キャンプを府中市民球場で行っていた、野球オーストラリア代表チーム

 その事前キャンプで組まれている練習試合の初戦を観戦に来たこの日。

 対戦相手は、東京都にあるクラブチームから選抜されたメンバーで構成された混成軍であった。

 

 どちらも何ら縁故がない両チームの対戦だったが……

 入場ゲートでオーストラリア国旗の小旗を貰ったので、この試合はにわかオージーファンになることを決め、オーストラリア側の一塁側スタンドから観戦する。

 

 

 個人的にはあいにくと「名前は聞いたことある」程度の馴染みしかないクラブチーム。選抜チームの構成は……

 ご当地府中市の、『全府中野球倶楽部』

 

 『REVENGE99』

 

 『WIEN'Z』

 

 『西多摩倶楽部』

 

 『東京メッツ』

 

 『エスプライド鉄腕』

 

 『警視庁野球部』

 ……の7チーム。公式戦ではなく、胸を借りるエキシビションマッチだったからか、ベンチには40名以上の選手がひしめいていた。

 

 ちなみに、この中で「はじめまして」ではなかったのは、2016年にジャイアンツ三軍とのプロアマ交流戦を観戦したことがある警視庁野球部のみ。だが、ユニフォームががらりと変わっていたので最初気付かなかった。

 

 

 オーストラリア代表の試合を生観戦するのは、昨年3月に京セラドームで開催された『ENEOS 侍ジャパンシリーズ2018』以来、二度目。その試合のメンバーの半分くらいは、今回の代表にも入っている。正直全然覚えていないが……。

 

 現役NPBプレイヤーがゼロゆえ、知らない選手だらけのオーストラリア代表代表だが、個人的に馴染みのある選手がひとり

 試合前の記念撮影に、寝起きのようなだらしない格好で登場したこの54番。

 2014年の1年限りと短い付き合いではあったが、我がご贔屓イーグルスの一員であった元メジャーリーガー、ブラックリー投手である。

 

 このブラックリー投手、NPB通算1勝しか挙げられなかったのだが、その唯一の勝利に現地(神宮)で立ち会ったことと、人生唯一の始球式のマウンドに立った試合(戸田)での先発投手だった、というなんとも微妙なご縁があり、そこはかとなく愛着がある選手。思い返してみれば、仙台の街の藤崎の前のアーケードですれ違ったこともある。

 残念ながらこの試合では登板機会がなかったが、元犬鷲戦士の元気な姿を見られて、嬉しかった。

 

 

 オーストラリア代表で日本にご縁がある方と言えば、チームを率いる指揮官がそう。

 この、映画『LEON』の冒頭でレオンに襲撃されるマフィアの人みたいな風体の方は、2000年に『ディンゴ』の登録名でドラゴンズに在籍していた、デーブ・ニルソンさん

 残念ながら日本では活躍できず、1シーズンに満たないわずかな在籍だったが、バリバリのメジャーリーガーの入団は、当時かなり話題になった。

 

 首脳陣にもう一人、かつてNPBにいた方が。

 オクスプリング投手コーチは、2006年の1年間だけタイガースに在籍。

 名前が長すぎて当時の甲子園のスコアボードが対応できず、表記が2行になっていたのが印象深い。

 

 スタメンで出ていた選手にも、ひとりわりと最近NPBに在籍していた選手が。

 7番サードで出場していたジョージ選手は、元オリックスバファローズ

 オリックスでジョージと言えば、ジョージ・アリアス選手が真っ先に思い浮かぶが、こちらのジョージさんはダリル・ジョージ。BCリーグ新潟から育成選手としてバファローズに入団し、2017年の1シーズンのみプレイ。ゆえに全然知らないのだが、どういうわけだがスタンドのちびっ子から熱い「ジョージー!」コールを受けていた。

 

 そんなオーストラリア代表の皆様。

 『プレミア12』に向けての事前合宿なので、当たり前だが『プレミア12』使用のユニフォームで来ていたのだが……

 どういうわけだか、ヘルメットだけはあずき色で「E」のマークをテープで隠している借り物を使用

 何かトラブルでもあって、荷物が一部届かなかったのだろうか…? 理由は不明だが、とにかくそのせいで……

 何とも言えない微妙なコーディネートでプレイし続けることとなった、オーストラリア代表の皆様。

 大会本番ではちゃんとグリーンのヘルメットが間に合っているか、個人的に注目したい。

 

 

 借りてきたメットを被ってはいても、やはり『プレミア12』に出場するレベルのナショナルチームはやはり強かった。

 初回のヒューズ選手のグランドスラムを皮切りに、4回までに11点を奪う圧倒的な攻撃力を見せつけて大勝。

 6回途中までノーヒットに抑えられていた東京都クラブチーム選抜に初ヒットが生まれた時には、球場全体が大きな歓声に包まれるくらい、力の差は歴然であった。

 

 もともと調整のための試合形式であり、勝ち負けを競うような試合ではなかったため、次々に出てくる東京都クラブチーム選抜の選手たちは、打たれても抑えられても皆一様に楽しそうであった。

 

 

 決して観客は多くなかった、というかむしろガラガラだったこの日の府中市民球場だったが、試合後にはオーストラリア代表の、NPBにゆかりのある方々には、サインを求める列ができる。

 ブラックリー投手もニルソン監督も、いやな顔一つせず丁寧に応じていた。

 このニルソン監督にサインを求めている方、ディンゴ選手が表紙を飾っている当時の『月刊ドラゴンズ』を持参というのがすごい。

 

 

 ナショナルチームの試合をガラガラの地方球場で観戦する、という珍しい経験が出来た先日の休場日。

 1日限定とはいえ、にわかオージーファンになったので、『プレミア12』では侍ジャパンの次にオーストラリア代表を応援したいと思う。

 

 

 いよいよ日本時間で明日開幕を迎える、『プレミア12』。不調による辞退や、チーム発足後の秋山選手の怪我などで、思うようなチーム編成ができていない我らが侍ジャパンだが、きっと前回大会の悔しさを晴らし、優勝で来年の東京五輪にはずみをつけてくれると信じている。

 その『プレミア12』期間中の皆様の当スタジアムへのご来場も、引き続き心よりお待ちしております。