キャンドル用の顔料や染料の鮮やかすぎる色合いに違和感を感じ、
植物の色合いに惹かれて作ったキャンドルを「草木染めロウソク」と名付けていましたが、
それは誤解を招いてしまうため、「草木色キャンドル」という名前に変更いたします。
すでにパラフィンに植物の色や香りをつける方法は、
「楽しいキャンドルクラフト」牛島功美子著
ハーブ・キャンドルという項目で紹介されており、
染めるという言葉ではなく、抽出という言葉で書かれています。
布を染色する際、植物染料は水を介して色が溶け出す工程をとりますが、
ロウは反対の物質なので煮出しても色は溶け出さず、
わずかな色の成分がロウの中で浮遊している状態になります。
そのロウのほとんどは淡い色合いにみえます。
よく観察してみると、細かな粒がロウに沈殿しているのが見えることがあるので、
溶けてしまう染料ではなく、溶けない顔料の状態だと推察します。
この推察が正しければ植物染料はロウには溶けないので、
ロウを染めてはいないことになります。
もっと突っ込むと、薬剤を使わない古来からの手順を踏んだ草木染めは
大変鮮やかな色で、褪せにくく色落ちもせず、植物の力も時代を超えて長持ちします。
ロウに移した草木の色は淡く、次第に退色するものもあります。
これは草木染めとは全く異なる大きな違いですので、
間違ったイメージを広めてしまうためお詫びして訂正いたします。