1999年頃
塩谷信男先生の正心調息法に出会い
私の生活は大きく変わり始めました。
まず最初は、「正心」つまり
物事を前向きに、感謝で捉え
愚痴を言わない
ことを日々の生活で意識するようにしました。
ところが
前向きにとらえることと
感謝の気持ちを持つことは
比較的すぐに実行出来たのですが
難しいのが愚痴を言わないこと。
これは自分の心がけだけでは難しいのです。
これまでがこれまでで、
愚痴を言い合うことで
コミュニケーションを取っていたような
人間関係でしたから
急に愚痴を言わなくするのは難しく
相手から振られた話に、つい乗ってしまって反省。
ということも多々ありました。
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こうして、完全とはほど遠いものの
正心を心がけながら
毎日の生活の中に腹式呼吸を取り入れていきます。
初めはなかなかできませんでしたが
少しずつ深い呼吸ができるようになるにつれ
心が穏やかになるのを感じました。
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その影響かどうかは分かりませんが
だんだんと
自分が結婚できない理由について
冷静に考えることができるようになってきます。
ある日ふと
そもそも結婚って何だろう?
と考えました。
なんでそんなに結婚にこだわっているのだろう。
周りの友達もどんどん結婚して
周囲の目も気になり始めるお年頃。
自分も27才頃までには当たり前に結婚出来ると思っていたので
その年を過ぎて焦っているだけなのかもしれない。
結婚生活ってどんな感じだろう
結婚したら仕事をやめたいな。
家族のためにお料理して、洗濯して、お掃除して…
え?待って。
私って今の生活の中で
お料理も、洗濯も、掃除も楽しめていないのに
結婚してそれをすることを当たり前と思っている。
それって本当に幸せ?
もしかして
仕事や周囲のプレッシャーから
逃げているだけなんじゃない?
それに、
今の自分で幸せを感じられないなら
結婚したって幸せにはなれない気がする。
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こんな風に、
結婚したいという気持ちは
世間体や逃げからくる願望だったことに気がついたんです。
それまでどうして思いつかなかったんだろう
と今になると思いますが
当時はとにかく
形、世間体、一般常識、周りの人の意見
にふりまわされていたのでしょう。
それが毎日静かに呼吸を整えることで
自然と自分の心を内観する習慣が身についたのです。
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そこで私は自分の幸せを
人や環境任せにするのはやめようと思いました。
自分ひとりでも幸せに暮らそう!
でも、どうしたら幸せなのかな。
幸せの定義は分からないけれど
嫌なことなら分かる気がする。
例えば
自分がバカでブスでみすぼらしい格好をしていると感じると
なんで私ばっかり、こんななんだろう、って落ち込む
自分は何も出来ない
誰の役にも立っていないと思うと
自分の存在価値が分からなくなる
でも一番いやなのは
そんな自分が嫌いで、今の状態が嫌だと言いながら
何もしないで昨日と同じ今日をただただ過ごしていること。
昨日よりも今日の自分を1ミリでもいいから好きになろう
ムリは続かないから、本当に小さな事から
荒れた部屋を少しだけ整えてから寝る
コンビニのお弁当を買うときは
野菜かおにぎりにする。
お休みの日に買った食材を使い切ったら自分を褒める
家計簿を付けてみる。
少しずつ、少しずつ。
それこそ
化粧を落とさずに寝てしまいそうにな時に
ぐっと頑張って立ち上がっただけでも
ご飯を炊いただけでも
昨日より1ミリマシな自分を認めて愛おしく思う。
そのうちに、
嫌なことを頼まれたとき
どうせやらなければならないなら
しかめっ面でやるよりも笑顔でやる方が
幸せな気持ちになる事が分かり
コンビニご飯が減って
浮いたお金で、いつもよりちょっと素敵な服を買い
髪の毛の色も明るくすることができて
昨日よりちょっと可愛い私になっていきました。
するとある日
以前にお付き合いしていた人が
「なんか最近、可愛くなったな」
と何度も独り言のようにつぶやき、
何か言いたそうにしている様子を見て
思わずニヤリとしました。
でも、結婚相手はこの人ではありません。
この人は、ダメだった頃の私が引き寄せてしまった人ですから
もっとずっと良い出会いがちゃんと待っていたのです。
そこに行き着くのは
まだちょっと先の話になります。
よろしければ気長にお付き合いください。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。