昨日10月23日の午後から太陽が蠍座に入りました。現在、惑星が水の星座に集まっています。太陽、水星、火星は蠍座に、木星は蟹座に、土星と海王星は魚座に。短い間ですが、6天体が水の星座に滞在します。
水の星座の影響が強いときは、感情や気分がいつもより繊細にアップダウンしやすくなります。ちょっとしたことで傷ついたり、気が乗らなかったり、好きになったり、イヤになったりということが起こりやすいのですね。
器に張った水が外の環境によって簡単に揺れ動くように、一緒にいる人や場所、見る情報などに動かされます。そこには好みや価値観や心地よさの「快・不快」があり、敏感に心が反応するでしょう。
快・不快の背後には当人のニーズがあり、思考よりも先に「これが好き」「これは嫌い」「いま、傷ついた」と反応しているのですね。
私たちは本来そのように柔らかい感受性を持っています。しかし、あまりにも鋭い感受性は生きづらさにつながるため、あえて感じないように、気にしないように、そのセンサーを鈍化させている人もいるでしょう。
そのように感情に重きを置かないようにしている人は、他者との関係の中でイラッとさせられたり、感情的な対応をされたりする時期となりそうです。
感情は自分と他者のものとを切り離すことができないので、容易に共感したり、投影したり、されたりしますね。
水の星座の人にとって、自身と他者のニーズや責任を分けることが、難しいものです。家族や友人など、愛する人のニーズや感情とすぐに同化してしまうので、自分の機嫌を取ることよりも、周囲の人たちの気分が良くなることを優先しがちです。
子供の頃は母親、成長すると友人や教師、大人になると上司や同僚、友人、パートナー……周囲の感情の揺れ動きに敏感で、彼らが少しでも葛藤を感じていると「私がどうにかしなければ」と反応してしまうんですね。
「投影によって感情を感じる」わけで、自身の中にある不快さや苛立ちや痛みを、目の前の人から見出して、そこをケアすることで、自分のバランスをとるということをしています。
相手の感情を肩代わりしているとも言えるし、自分の感情を相手に投影し、相手をケアすることで、自分のニーズを満たしているとも言えますね。
しかしそうすることで、自分自身が満たされることはありません。あくまで満たされるのは相手のニーズで、自分の本体は放置されたままです。
そしてまた水の人が相手を満たし続けることで、その相手は子供のように「この人が自分のニーズを満たしてくれるのが当然」と思いこんでしまいます。そうすると機嫌が悪いときに、親やパートナーや子供に当たっても良いと思うわけです。
それくらい「自身に共感して、そのニーズを満たすこと」は難しいのでしょう。
火の人は、未来のことを考え、忙しくすることで感情から目を背けます。
風の人はおしゃべり、SNS、ドラマなど、別のアイデアや情報に意識を向けることで、感情から気を逸らします。
地の人は不快さがあるとき、何が悪かったのか反省して分析し、考えて対処することで感情をおざなりにします。
水の人は、他者の感情に目を向けることで、自分の感情を無視します。
立ち止まり、静かになって、自分の心と共にいることは、それくらい難しいのですが、この水の時期にぜひ、やってみると良いと思います。立ち止まって、静かな場所で目を閉じて、内側を感じてみる。
ハートが何て言っているかな? 静かに寛いでいるかな?
ぴたりとハートの中心に留まって、自分自身とひとつになっていることは、とても心地よいもの。自分を感じて、とことん愛する、水の季節です。

