前回の投稿から3ヶ月近く経ってしまっている。

いろいろあったにはあったのだが、なぜか筆を執る気になれなかった。

まぁ、のんびりマイペースで綴っていく第二の人生の記録なので、こういうこともある。

 

東京から引っ越した時、高齢とは言え両親健在の実家で同居する気はなかった。50年近くぶりに戻ったということは15歳以来両親と離れて暮らしていた訳で生活のパターンが丸きり異なる。その間結婚はしたものの、最後まで添い遂げることにはならず途中でさよならしてしまってから17年間一人暮らしが続いている。そもそも人と暮らすことが苦手なんだな。おひとり様好き。猫は別格。

 

福岡に落ち着くつもりなので、安心・安全・便利に暮らせる住み心地よいマイホームを手に入れたい。ということで、中古マンションのフルリノベーションを目指すことに。ゆっくり2~3年かけて探そう…と思っていたけれど、予想外に早い展開で物事が進みなんと今年の後半ですべてが完了。先月末には引っ越しまでしてしまった。

home sweet home ♡

 

福岡に戻って1年ちょっとで終の棲家と言える自宅に落ち着くことができて、やること探しと題してあれこれ顔出しているボランティア活動コミュニティを通じて少しずつ友人や知り合いも増えてきて、やりたいことの方向性も見えてきた。あっという間の1年でどれほどの成果がだせたのか?と思いつつも、それなりの進展はあったかなと思う。

 

前置きはさておいて、人生初の経験となったホームリノベーション。

わからないことだらけ。イメージわかない。これといったデザインに対する強いこだわりもない。しいて言えば、simple is best。収納がたっぷりで掃除がしやすいこと。そして、キャットウォークがあること。

 

大事なのはどこに依頼するかということ。業者や担当者との相性、フィーリング、信頼関係。振り返るとフィーリングですべて決めていた。

 

まず、業者探し。。。SNS上で広告を目にして興味を持ったところがあった。○○区で猫と暮らしたい女性必見!みたいな宣伝文句。はい!それ私です!

ポイントになったのはリフォーム担当部署に女性社員が多く所属していること。水回りとか収納とか、細部にわたる理解と気配りがありそう。しかも猫物件を多数手がけている。

 

もちろんそれだけで決めるわけにはいかないので、アポをとって実際に話をしてみることにした。会社や社員の雰囲気、知識・情報レベル、実績など確認するために。

対応してくれた女性も男性もとても感じがよかった。不動産関係特有の営業圧は微塵も感じられず、こちらの事情、希望、要望、その他ちゃんと聴いてもらえて、かなりいい気分でオフィスを後にしたのを覚えている。

 

他社を見定めている暇なく、迅速だけど押しつけがましくないサービスを受けているうちに、直感的にこれだと思えるものに遭遇。平米数的には希望よりかなり狭く、築年数も長く、最初から揺るがぬ納得感があったわけではない。けれど、私にとって一番大事な地の利は疑う余地なく、これ以上のものが今後出てくるとは考えにくかった。待てばよりよいものに出会えるというものでもない。今のところまだ人口が上昇傾向にある福岡、土地の価格も上昇、建築材も人件費も何もかも上がる一方の環境下であまり時間をかけるのは得策ではないと思った。

 

古い割にはメンテナンスがしっかりしていて、室内の間取りもシンプルでデザインしやすい形だった。フィーリングはもちろんのこと、若干勢いに乗った感はあったがあまり迷わずに決めた。

 

箱が決まると、早々にレイアウトやデザインの計画に入った。天井から壁から床までスケルトンにして大々的に改造。間取りは2DKから1LDKに変更。古い物件なので、天井はそう高くなく、結構梁が出っ張っている。床にも段差がある。機能的に支障がないギリギリのところまで空間を使い切って圧迫感のない造りにしてもらうようしつこいくらいに繰り返し伝えた。なるべくdead space(無駄なスペース)を作らないようにすることも。

 

壁に沿ってL字型だったキッチンはレンジとシンクを分けて、シンク側がダイニングリビングに向かうようにした。そのおかげで収納スペースが増えた。冷蔵庫と食器棚がぎりぎり収まるコンパクトなキッチンだが収納にゆとりがあって使いやすいキッチンになった。システムキッチンの壁はすべてマグネット仕様にしたので、いろんなものが壁面に取り付けられる。最新のシステムキッチンなのでシンクの排水口や換気扇が掃除のしやすい作りになっていて嬉しい。

 

いかさない下駄箱や使い道のない謎の棚などすべて取っ払い、玄関は広めに。独立していたトイレをスペース有効利用のために洗面所と合体。決して広くない洗面所とバスルームにトイレ。一番過ごす時間が短いであろうスペースは極力コンパクトに。

玄関からベッドルーム、洗面所、LDルームに通じるドアはすべて引き戸にすることで玄関からの通路スペースを広々と使えるようにした。玄関の正面にあるLDルームへ通じるドアは木枠に透明ガラスにして日中は自然光が玄関にもはいるようにした。これは正解だった。玄関を入るとすぐにLDルームの一角が見えて解放感がある。

 

意外と広く感じるLDルームには奥の壁一面にロングデスクを、頭上には天井の梁沿いにキャットウォークをエル字に作り付けた。こちらの思惑通りに愛猫がキャットウォークを愛用してくれるのか飾り棚と化すのか、ドキドキものだったが結果は大ヒットで愛用してもらえている。時にはキャットウォークならぬキャットランと化している。何様?と言うように寛いで下界を見下ろしている時もある。猫ってそういうものよね。

 

LDルームとベッドルームの間にも内窓を作った。エアコンはLDルームに1台のみなので空調を考えてのことだったが、同時に暗めのベッドルームに自然光がはいるようになって期待以上の結果になった。

 

ベッドルームの一部に収納容量たっぷりのウォークインクローゼットを作った。現時点で必要以上の収納スペースがとれて大満足。収納ケースをうまく利用して基本衣替えが必要ないようにするのが目標。直近2回の引っ越しで断捨離が相当進み衣類も絞り込んでいる。これからは買い足すのではなく買い替えていきながら、気に入った数少ない衣類で暮らして行ければと思う。

 

全体的に基本は白壁、窓枠、キャットウォーク、ロングデスク、ドアなどはナチュラルか白のウッド、そして床はナチュラルウッド系のフローリングというsimpleなデザイン。あまりにもsimpleでどこかに遊び心が欲しかったのでキッチンと洗面所の床で遊んでみた。模様(パターン?柄?)の入ったタイル仕様のハードなフロア材を選んでみた。壁紙にしても、フローリングにしても、フロア材にしても、小さなサンプルか写真から選ぶ訳で、大きな壁や床になった時にどんな印象になるかなんて想像もつかない中で、えいやで決めることばかり。後悔するかもな~と思いながら、そうなったら仕方ない、ここは賭けてみよう!と思い切ったことが功を奏してお気に入りのアクセントになっている。デザイン担当の人も、今までこのようなチョイスをした依頼者はいなかったようで新鮮味を感じると同時に今後の参考にするらしい。ほんの少しのクリエイティビティ、ちょっと誇らしい。

 

多分最初で最後になるであろうリノベーション。いや、これから〇十年すむことになるとしたら今後プチリノベーションはあり得るかも?いずれにしてもフルリノベーションはこれっきりではなかろうか。それにしては自分に課した予算内でここまで気に入るhome sweet homeに仕上がったのは恵まれていたなぁと思う。

これから愛猫チャロとともにquality time & lifeを過ごしていきたい。