【越谷市】中島 | ぼっちあるき

ぼっちあるき

歩きながら考えてみた

元荒川に架かる中島橋を渡り、中川の土手を北向きに歩いています。

 

 

THE 冬。広大な河川敷を枯葉色で覆う葦。日本の代表的な冬景色です。見るからに寒そうですよね。子どもの頃は躊躇なくこの中へ飛び込み、カマキリの卵を見つけて歓声を上げていました。服が汚れるなんて考えもせず「やりたいことをやっていた」時代です。

 

 

土手の傍には畑が広がっています。写真中央やや右に看板があり、「不法投棄するな 罰金500万円」と赤字で書かれています。人目の無いこういった場所へ夜中に車で乗り付け、粗大ゴミを捨てる輩は後を絶ちません。

 

粗大ゴミはお金が掛かるからでしょうけど、もちろんそんなの言い訳にはならない。ホントに500万円請求しちゃっていいと思います。今ならSNSにUPした方が効果があるかも。ただ、広大な畑なので、防犯カメラを設置するにも費用が半端ないですよね。

 

これに加えて、最近は不法滞在の外国人が野菜泥棒をやらかします。無人販売所が成り立つ高度な文化を持つ日本に、街がゴミだらけの外国人が馴染むのは理想論に近い。人口が減るなんてマスコミの煽り文句で、減ったら減ったなりのサイズ感の国で良いのです。世界規模で見れば、人口が1億人を超える国の方が少ないのですから。

 

 

ネギ畑の端に庚申塔が建っています。これはずっとこの場所にあるものでしょうね。こちら(土手)側を向いているので、中川に向かって建てられています。ビニールハウスと電柱以外は、江戸期と何ら変わらない風景なのでしょう。

 

ちなみに埼玉県は、蕪に続き葱も全国2位の生産量を誇ります。1位が千葉なのも一緒です。3位は茨城県となっており、和食の基本食材と言える葱は、大消費地の近くで生産されていることが分かります。

 

 

土手を下りて平方東京線(県道)を北東へ歩いていくと、三叉路に「銃猟禁止区域」の看板が立てられていました。八王子や相模湖を探索した時にも見たけど、なんかちょっと怖いですよね。猟銃なら免許があれば日本でも所持可能ですし。稀に誤射事件もあったりするし。

 

 

そんな銃猟禁止の看板の裏に、コンクリート塀で覆われたスポットがあり、ここに庚申塔が所狭しと集められています。「とび出し注意」の看板も置かれてますね。上の写真の右側の鉄柱に掲げられていたのでしょうか。

 

 

邪鬼が正面を向いています。このバージョンは久々に遭遇しました。狭い所に庚申塔が並んでいるので、窮屈な姿勢で一基ずつ撮影します。

 

「質問いいですか?」

 

う~ん。なんでこんな狭い所に、しかもコンクリートで囲ってしまったんだろ。

 

「何撮ってるんですか?ポケモンですか?」

 

ここで初めて、誰かに話しかけられていることに気付き、振り返りました。庚申塔を撮影している事やポケモンGOではない事を説明すると、「中島の人ですか?」と問われました。なんだか職務質問みたいだな。

 

この辺りへは初めて来た事と、再度庚申塔を探し回っている事を伝えると、「橋の袂にもありますよ。あと、この先にも」と教えてくれました。職質ではないようです。黒いコートを着た見かけない男がいたので、声を掛けてみたのでしょう。

 

よそ者に声を掛けるって、田舎特有と言えばそうかもしれないんですけど、これって究極のセキュリティなんですよね。今はデバイスが顔認証をしますが、顔パスってそれと同じ事です。

 

変装すればいいってもんでもなく、人間は長年見続けた顔を表情も含んで見分けるので、これ以上のセキュリティはないのです。たとえ顔が瓜二つでも、微妙な違和感が生じる。ただこれが逆に働くと、よそ者排除になってしまうんですけどね。

 

一見さん(旅行者)には優しくても、一緒に住むとなったら全く対応が異なるのは、昨今の移住ブームの影の部分として知られています。都市生活者が、プライバシーを勘繰られるのを嫌うように、田舎に住む人は自己開示をしない人を嫌うのです。

 

これはどっちがいいとか悪いとかの話ではなく、強いて言えばどちらが自分に適しているのかを考えて住み分けるのがいいのでしょう。僕は自然の中で暮らしたいという願望があるものの、濃密なコミュニティに属する気はないので、田舎暮らしは無理だなぁと思っています。

 

次回も庚申塔探しです。それではまた!