3月末にHIVの診察を受けてきました。この日は一週間前の採血の結果と3月上旬の胃の内視鏡結果のあと初めての診察でした。
曇り空で、今年は訪れが早かった春が足早に過ぎ去ろうとしていました。
いつもは大体体調について割と時間をかけて話してから血液検査の結果を渡されるのですが、この日は一通り体調について軽く話をしたあと検査結果を手渡されました。
リンパ球比や好中球比は横這いでそれなり、CD4/CD8比率は0.5、CD4比率は23と横這い。グラフにすると上値は重くなってきている感じです。
ウィルス量は横這いながらも16000と増加しないように身体が頑張ってくれています。
CD4実数も横這い。かなり身体の免疫機構が頑張ってくれてるんだなと感ます。
最近は白血球値は正常範囲ながらも低め、肝臓の数値がそこまでではないけど高値が続いてます。
医師「検査結果としては横這いの範囲だと思うけどね。上下しながら平均的に少しづつ下がっていく感じかな」
僕「ですね。CD4は上下動しているけど最近はCD4/8比は下がったままの感じですね。」
医師「CD8が増えてきてるからね」
検査結果を一通り確認したあと、先日の胃の内視鏡の話へと進んでいきました。
医師「えっと、この前の消化器内科の内視鏡の件だけど内科の医師から結果は聞いてる?」
僕「逆流性食道炎、食道裂孔ヘルニア、バレット食道、そして食道カンジタと聞きました。」
医師「そう、それで食道カンジタがあったって事はね。これは指標疾患だからエイズ発症になるんだよね。」
僕「はい。潰瘍か何かの違和感だと思っていたので驚きましたけど、聞いた瞬間に発症だと分かりました。SWにも報告して帰りましたから笑」
医師「やっぱり分かってるよね。それで食道カンジタの薬は貰った?」
僕「いえ、先生に相談してみますってことで検査の日は貰わずに帰りました。」
医師「じゃあ今日処方しておこう。それでだけど、ここからが大事な話になってくるんだけど、まずエイズ発症したって事が一つ確認ね。」
先日の消化器内科の胃カメラで食道カンジタによるエイズ発症を確認しました。
医師「これから先のことだけど、最初受診した際に色々話をして、ケントくんは服薬を再開するのは、最初のHIV発覚の時と同等以下になってからってことでCD4の数値が下がるのを待っていたんだよね。」
医師「その意味ではエイズ発症したから、もうCD4の数値は関係いし、最初の発覚した状態よりも悪い状態になったと言えると思うけどどう考えてる?」
そうです。この病院で診てもらう最初の時に何度か話をしました。その時の話の内容は概ね次のようなものでした。
ブロック拠点病院である僕が最初にかかっていた病院に歩調を合わせてやっている節はやはりある。
今の状態や、最初にブロック拠点病院で診断書を書いてもらった初診時と同じ身体の状態なら、最初に診断書を書いた●●先生の診断書を否定する形になるのは難しい。
最初の病院の検査結果の数値を用いて書いたとしても今書くと同じような診断書にならざるを得ない。
医師としては即服薬を毎回勧めることになる。
あとはケントくんが服薬再開したいと思った時、身体の状態が発覚の時より程度が変わっていれば診断書を依頼されれば、僕はそのままの状態を書く、内容がどうなるかも身体の状態をありのままに書くとしか言えない。
それでも良ければ診察は勿論する。服薬再開の意思がケントくんが固まった時には伝えて欲しい。
そして僕はCD4が200あたりになってからを目安に考えている事を伝えた上で、検査をしながら診察を受けてきました。
医師「僕としてはずっと服薬が好ましいと勧めてきたけど、CD4が治療開始前より下がるまで待つという必要はもう理由が無くなったのかなと思うけど。」
僕「僕も先日食道カンジタが見つかった瞬間にそれを1番に考えました。最初の●●医師とも、服薬中断して戻った際に最初の時は少し話す機会があって話していました。」
僕「仮に食道カンジタやニューモシスチス肺炎で発症すれば直ぐに治療すれば治るからいいけどそんなうまくはいかない事が多い、過去の経験からCD4下がるの待ってる間に、リンパ腫とか脳でウィルスが暴れて発症したり、癌になる可能性が高いから心配だと言われて話をしていました。」
医師「血液検査の結果を見ても今は横這いと言っても、遠からず上下動しながら色々悪くなるのは目に見えているし、発症したのも身体の中では免疫機能が落ちてるからだしね。」
医師「暫く持ち堪えてくれるかもしれないし限界が来て一気に落ちるかもしれない、ただ良くなっていくことは確実に無いわけだからね。」
この日はこの時点で診察の時間が予定よりかなり長くなっていました。
医師「それとね。一つだけ、どうしてもケントくんから約束してもらいたいことがある。仮にだよ、仮定として手帳もできて服薬を再開したとして、服薬中断は二度としないって言う約束は欲しい。」
僕「それは勿論です。仮に全てが終わって服薬再開した後に2度とするつもりもありません。体持ち堪えられるかどうか考えた挙句の一回きりの賭けですから」
医師「そっか!それだけは約束してもらわないと困るからきちんと確認しておきたかった。」
僕「話し合いを続ける中で"治療開始前じゃなく今の数値を使う"と言ってきて"それだと服薬やめないと診断書作れなくなりますよ"って言うと、"服薬やめろとは言ってないけど服薬してる以上無理だ"といわれた流れで始まった事ですから。服薬が嫌とかではないので2度とないです。」
医師「まあそうだね。本当に身体が持ち堪えてるのは運が良いだけだからね。」
医師「あ!ケントくんは、中断してから一度も薬剤耐性検査うけて無いんだっけ?」
僕「はい、受ける場もなくそれどころじゃなく揉めていたので笑」
医師「じゃあ、とりあえず今度の血液検査の時に耐性検査入れておくね。どちらにしろ服薬中断して一度も耐性検査してないって言うのは良くないし先のこと考えるにしても必要だから。」
僕「分かりました!多分時間経ってらのでもう野生株しかないとは思いますけど」
医師「そうかもしれないけどね。一度はやっておかないとね。先の事はその結果をみて次回に話そう。僕の方も少しSW含めて考えておくからケントくんも次回までにそこら辺考えといてね」
この日の診察は終了。エイズ発症を確認して、これから先の事は次回にまた話すことになり、ひとまず耐性検査を受けることで終了しました。
そして会計へ
事務「お薬でてないですか?」
僕「出てますよ!あれっ?抗真菌剤が・・あれ」
医師の科に戻り看護師に伝えると、暫くして医師が処方箋を持ってきてくれました。
医師「ごめんごめん!話しこんでるうちに忘れてた」
僕「僕もです」笑
その後、抗真菌剤を薬局で受け取り改めてこの日の診察は終了となりました。