実現可能性:PossibilityとFeasibility | ごく普通の日本人が出逢った外資系企業の世界

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PossibilityとFeasibilityは何かを成し遂げようとする時の両輪のような意味合いを持ちます。どちらも「実現可能性」と訳せるのですが、そのニュアンスは異なります。

Possibilityは「起こり得ること」、Feasibilityは「実行できること」といった感じです。

Possibilityに偏ってしまうと夢物語のようになってしまい、結局は実行できないプランになるかもしれません。逆に、Feasibilityに偏ってしまうとありふれたプランになってしまい、大きなことは成し遂げられません。

結局どちらも大事なのですが、アプローチする順番からすると、まずはPossibility。そしてFeasibilityとなります。

会社が達成したいビジョンがあって、それを数字に落とし込んだものがゴール(目標)です。そして、このゴールを達成する為に"What needs to be true"、つまり「何が正しくないといけないか」を考えます。

例えばそれは、「ゴールを達成するためには、1年以内に、1億円のコスト削減を達成したうえで、20-30歳女性の顧客満足度を今よりも5ポイント上げることが必要」とかいう感じです。

ここでFeasibilityからスタートすると、「コスト削減したうえで品質を上げて顧客満足度を上げるなんて不可能に近い」となってしまい、このゴールは達成不可能なのでビジョンを見直すべきだ、となってしまうかもしれません。

しかし、競争のある世界では、誰でもできるようなプランでは相手に勝つことはできません。

そこでまず、Possibilityに集中していろんな仮説を考えてみます。

例えば、40歳以上の女性には重要だけど、一番大切なターゲット消費者である20-30歳の女性にはあまり必要のないと思われる部分に多くのコストがかかっているかもしれません。それを削減すると、一部の消費者の満足度を下げるかもしれませんが、ターゲットの消費者には逆に好まれるかもしれません。

このように、まずは成功する可能性のあるシナリオを描きます(ここはPossibilityの段階です)。そして、リスクのある部分を洗い出し、それに対して有効な対処ができるかを徹底的に考えます(ここもまだPossibilityの段階です)。その上で、それでも大きなリスク要素が残った場合に、それを消費者テストなどを通じて評価するのです(ここでFeasibilityを確認です)。

このような仮説をブレーンストーミングなどでたくさん出して、それぞれの仮説が結果に対してどのくらい影響を与えるのかをランク付けし、リスクの高いものは対応策を考えた上で、最終的には消費者テストなどにかけてFeasibilityをチェックします。

ここで大切なのは、「ゴールは達成可能である」ということを前提にすることと、仮説を立てる段階ではあまりFeasibilityについて考え過ぎないことです。

本当にそのゴールが達成不可能なら、ビジョン・ゴールの見直しが必要です。しかし、このような"what needs to be true"や"Possibility"に焦点を当てた思考のプロセスを経ることなく、Feasibilityにのみ基づいて早々に判断を下してしまうことが多いように思います。

「楽観主義は意思の産物である」という言葉があります。

戦略を立てる場合には、最初は意図的に楽観的に構え、成功すると言うことを信じて臨むことが大切なのだと思います。もちろん最終的には、Feasibilityというフィルターを通して徹底的に検証し、プランを練り上げていくわけです。

PossibilityとFeasibilityは車の両輪のようなものです。上手に使い分ければ、競合の一歩先を行くプランを創り上げることができるのではないでしょうか。


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